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【2025年下半期振り返り・音楽編②】藤井風、ロザリア、梅井美咲など注目アルバム紹介

2025.12.18

#MUSIC

個人の内面を表出させた藤井風、RADWIMPS

キムラ:下半期だと、やはり藤井風の話はしなくちゃいけないと思っていて。上半期の座談会で「日本のメインシーンにようやく作家の私的な感情を吐露する作品が出てきた感じがする」という話をしていて、それは星野源の『Gen』のことだったんですけれども、藤井風の『Prema』もそういう作品だったと思っています。星野源『Gen』が孤独と独白のアルバムだとしたら、藤井風『Preme』は信仰と宗教のアルバムですよね。どちらも個人の内面、私的状況とか感情のうごめきみたいなものを映し出している作品で、そこで共鳴するのはすごく面白かった。

キムラ:さらに、RADWIMPSが今年出したアルバム(『あにゅー』)も、わりと自分の心情を吐露するというか、半自伝的な歌詞が多いんですよね。“筆舌”という曲の<あの頃バンドを始めた仲間はほぼ辞めていたり>のように、野田洋次郎が今まで辿ってきた道のりを振り返るような内容になっていたり、“MOUNTAIN VANILLA”という曲には<アジカンとエルレとバンプを爆音で流してさ>みたいな、野田洋次郎のリスナー的な体験を投影している歌詞があったり。全体的になにか巨大なテーマを持ったエンターテイメント作品を作るというより、作者の内面を出していくという、そのあたりで共鳴する部分があるように思いましたね。

松島:なるほど。

風間:藤井風が今回のアルバムでプロデューサーの250(イオゴン)とタッグを組んだのを、マイケル(・ジャクソン)とクインシー(・ジョーンズ)に見立てる人もいますよね。アジアからそういうものを作ろうとしたのかなと、シンプルに見れば思いましたし、『MUSIC AWARD JAPAN』映えしそうなアルバムと思いました。

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