国際芸術祭『あいち2025』が2025年9月13日(土)〜11月30日(日)に開催される。それにあわせて、愛知県内の4つの芸術大学を卒業または修了して10年以内のアーティストが1名ずつ選出され、アートラボあいちで4つの個展が連続開催される。
このたび開催される個展は、名古屋学芸大学の西川滉都による『窓、風、光、またね』、名古屋造形大学の山ノ内陽介による『太古の残滓をくみ上げ』、名古屋芸術大学の中﨑由梨による『fill the space』、愛知県立芸術大学の川西りなによる『答えのない自由に、答えを描く』。
会期中には、関連イベントとしてアーティストトークのほか、参加アーティストが現在関心を寄せていることや学んでみたいと考えていることを切り口に、ゲストによるワークショップなどが実施される。
西川滉都『窓、風、光、またね』
会 期|2025年9月13日(土)〜9月28日(日)
内 容|アートラボあいちが入る建物は、1933年(昭和8年)に建造され、1957年以降は愛知県庁大津橋分室として長く利用されてきました。展示室にある特徴的な大きな窓は、建造当時の揺らぎがあるガラスがはめ込まれており、光の加減で様々な表情をみせてくれます。今回の展示では、西川氏がアートラボあいちの展示空間から受け取ったキーワードをもとに、大小3つの広さが異なる空間を使って、インスタレーションを展開する予定です。
関連イベント|西川氏によるアーティストトーク(30分程度)の後、美術家・映像作家である山城大督氏をゲストに「感受性のワークショップ」(90分程度、要事前申し込み)を実施します。
日 時:2025年9月27日(土)14時00分〜16時30分
ゲスト:山城大督(美術家、映像作家)
定 員:15名程度(要事前申込、先着順、参加無料)
対 象:小学4年生以上
申込先:https://forms.gle/Rie8sVZUPHXtdfZX8
※アーティストトークのみ参加を希望される方は申し込み不要です。
山ノ内陽介『太古の残滓(ざんし)をくみ上げる』
会 期|2025年10月4日(土)〜10月19日(日)
内 容|山ノ内氏が描く絵画作品には、大きく分けて4つのカテゴリがあります。モチーフを具象的に描くもの、色面や幾何学的なモチーフで構成された抽象的な絵画、絵の具で作った薄い膜に図像を描きそれを使って構成された絵画、塑像をつくるように対象を描いた作品。それらは、「何を」「どう」描くのかを考え制作されています。今回の展覧会は、新作を中心に展示します。
関連イベント|山ノ内氏によるアーティストトーク(30分程度)の後、愛知県美術館学芸員である副田一穂氏をゲストに、美術におけるシュルレアリスムについてレクチャー(90分程度)を実施します。
日 時:2025年10月4日(土)14時〜16時頃
ゲスト:副田一穂(愛知県美術館学芸員)
定 員:30名程度(申込不要、当日先着順、参加無料)
中﨑由梨『fill the space』
会 期|2025年10月25日(土)〜11月9日(日)
内 容|中﨑氏は、主に厚手の透明のビニールシートを支持体に絵画作品を制作しています。言葉では形容し難い、日常生活の中での出来事やその時の気持ち、ふと目に止まった風景や残像、今みえているものと過去の記憶など、さまざまなものが重なり合うような作品を描いています。今回は、アートラボあいちの展示空間に合わせ、大小異なるサイズの絵画作品を展開するほか、新たな試みとして絵画作品の展示に光を用いることや立体作品の展示を予定しています。
関連イベント|詳細が決まり次第、公式サイトにてお知らせします。
川西りな『答えのない自由に、答えを描く』
会 期|2025年11月15日(土)〜11月30日(日)
内 容|川西氏は、絵画と絵画ではないものの境目を、自身の制作において発見し定義づけすることを目的に絵画制作を続けています。今回の展示では、これまで取り組んできた極端に奥行きのある絵画のシリーズをさらに発展させた作品を2つの展示室を使って展示します。また、最も広さのある展示室では、小作品を中心に組み合わせ、空間をゆったりと使ったインスタレーションを展開する予定です。
関連イベント|詳細が決まり次第、公式サイトにてお知らせします。
開催会場:アートラボあいち (名古屋市中区丸の内三丁目4-13 愛知県庁大津橋分室2階、3階)
開館時間:11:00〜19:00
休館日:月曜、火曜(祝日の場合は開館、直後の平日が休館)
主催:国際芸術祭「あいち」組織委員会、愛知県立芸術大学、名古屋芸術大学、名古屋造形大学、名古屋学芸大学
助成:文化庁