現代美術のアートフェア『ART OSAKA 2025』の映像プログラム詳細が決定した。
6月6日(金)から8日(日)まで中之島・大阪市中央公会堂、6月5日(木)から9日(月)まで北加賀屋・クリエイティブセンター大阪の2会場で開催される同イベント。映像プログラムは中之島会場で実施され、大きく2つのプログラムから構成される。
ひとつめでは、『〈うつること〉と〈見えること〉—映像表現をさぐる:60年代から現在へ』と題して様々な映像を上映。プログラムキュレーションに批評家 / キュレーターの梅津元を迎え、1960年代から現在までの⽇本における「映像表現」を探る内容となっている。期間中は日本のビデオアートに関わる先駆者の貴重なインタビューと作品の記録映像で綴る2013年のドキュメンタリー作品『キカイ デ ミルコト―日本のビデオアートの先駆者たちー』を毎日上映するほか、実験映像 / ビデオアート / 美術家による映像など約25本がラインナップされている。プログラムの関連イベントとして、6月7日(土)にはシンポジウム『うつる像/見える像-映像表現の在処』が行われる。
ふたつめのプログラムでは、大阪出身の芸術家・森村泰昌プロデュースで1998年に大阪市中央公会堂で実施されたプロジェクト『テクノテラピー』のライブパフォーマンスを6月6日(金)、ドキュメンタリーを6月7日(土)に特別上映。ドキュメンタリーの上映後には森村と現代美術キュレーターの金澤韻によるスペシャルトークも実施される。


『〈うつること〉と〈見えること〉—映像表現をさぐる:60年代から現在へ』は入場無料。『テクノテラピー』特別上映会は各回1,000円のチケット購入が必要となっている。
『ART OSAKA 2025』開催概要
日程:2025年6月5日(木)~9日(月)
Galleries セクション:ブース形式のフェア
・日程:2025年6月6日(金)~8日(日)
一般公開:7日(土) 11:00―19:00
8日(日) 11:00―17:00
6日(金) 15:00―19:00 *招待者、プレスのみ
・出展ギャラリー:44ギャラリー
・会場:大阪市中央公会堂 3階[中集会室・小集会室・特別室]
〒530-0005 大阪市北区中之島1-1-27
Expanded セクション:大型作品やインスタレーション等に特化したフェア
・日程:2025年6月5日(木)~9日(月)
一般公開 :5日(木) 13:00―19:00
6日(金) ~ 8日(日) 11:00―19:00
9日(月) 11:00―17:00
・出展作家:19組のアーティスト
・会場:クリエイティブセンター大阪(名村造船所大阪工場跡地)
〒559-0011 大阪市住之江区北加賀屋4-1-55
映像プログラム:
・「〈うつること〉と〈見えること〉ー映像表現をさぐる: 60年代から現在へ」
日程:2025年6月6日(金)~ 6月8日(日)
会場:大阪市中央公会堂 1階 [大集会室]
*入場無料
A:「キカイ デ ミルコト―日本のビデオアートの先駆者たちー」
企画・制作:ビデオアートセンター東京 監督:瀧健太郎 2013年 82分
本作に登場する主な作家:阿部修也、安藤紘平、飯村隆彦、出光真子、かわなかのぶひろ、久保田成子、マイケル・ゴールドバーグ、小林はくどう、中嶋興、中谷芙二子、萩原朔美、松本俊夫、山口勝弘、山本圭吾、和田守弘
B: 映像の到来:実験映画、ビデオアート、現代美術
飯村隆彦《くず》 1962年 11分57秒
萩原朔美《KIRI》 1972年 9分
山崎博《HELIOGRAPHY》 1979年 6分
松本正司《CYCLE》1969年 20分19秒
柏原えつとむ《サタワル》 1971年 18分
野村仁《カメラを手に持ち腕を回す》 1972年 11分
中塚裕子+林剛+持田明美 *題名確認中 1983年 14分44秒
奧山順市《我が映画旋律》 1980年 7分
河合政之《Video Feedback Aleatoric No.1》 2011年 3分11秒
瀧健太郎《序 prologue》 2004年 6分29秒
C :表現の探索:美術家による映像
村岡三郎・河口龍夫・植松奎二(共作)《映像の映像-見ること》 1973年 12分30秒
今井祝雄《円》 1967年 4分3秒
福岡道雄《男の美学》 1967-68年 3分24秒
堀浩哉《READING Session No.3》 1974年 20分
森村泰昌《銃を持つ私/ウォーホルに捧げる》 1998年 2分40秒
松井智惠《HEIDI 46 ̶ brick house》 2006年 15分27秒13
白井美穂《The Creative Act》 2007年 11分35秒
藤本由紀夫《duet》 2021年 6分11秒
D :来たるべき映像表現:越境性、批評性、再帰性
折笠良《みじめな奇蹟》(日本語版) 2023年 8分17秒
鈴木了二《物質試行 43「CAHIERS|覚書」》 2001年 8分51秒
小松浩子《内包浸透現象》 2019年 7分30秒
金村修《Topless Beaver Drive》 2019年 11分47秒
石原友明《眼投げ。》 2022年 2分36秒
高嶋晋一+中川周《No experience necessary #1》2022年 8分1秒(ループ作品)
三宅砂織《Seascape(Suzu)2》 2024年 11分(ループ作品)
牧野貴《The Low Storm》 2009年 15分
葉山嶺《The knot of meridian/子午線の結目》 2015年 11分4秒
※上映作家リストは、5月9日段階で確定のものになります。作家情報の更新は、公式WEBサイトにて発表いたします。
<上映スケジュール>
6月6日(金)14:30- A、B
6月7日(土)10:30- A、C、D、シンポジウム
6月8日(日)10:30- A、B、C、D
・「テクノテラピー」特別上映会
会場:大阪市中央公会堂 1階 [大集会室]
鑑賞料:各回 1,000円
A テクノテラピー スペシャルナイト 森村泰昌+多田正美(1998年、66分)
6月6日(金) 18:30 –
B The Image of Techno Therapy (1999年、60分)
6月7日(土) 18:45 - ◉上映後:森村泰昌スペシャルトーク 20:00 – 21:00