2025年本屋大賞を受賞した阿部暁子の『カフネ』が、AmazonのオーディオブックAudibleで4月9日(水)に配信開始となった。
同作は、弟を亡くした薫子と、弟の元恋人・せつなが家事代行を通して人々の心を救い、やがて互いにかけがえのない存在になっていく過程を描いた物語。溺愛していた弟が急死して悲嘆にくれていた薫子が、弟の遺言書から料理人・せつなに会ったことから物語が展開。せつながふるまったあたたかな食事をきっかけに、せつなが務める家事代行サービス「カフネ」の活動を手伝うことになり、出会う人びとの暮らしを整えていく内容となっている。なお、タイトルの「カフネ」はポルトガル語で「愛しい人の髪を撫でる仕草。頭を撫でて眠りにつかせる穏やかな動作」のことを指し、様々な言葉にならない関係性を描いた作品の象徴として用いられている。
本屋大賞は新刊書の書店で働く書店員のみの投票によって選ばれる文学賞。2025年のノミネート作品からは、大賞の『カフネ』の他にも2位の早見和真『アルプス席の母』、5位の青山美智子『人魚が逃げた』、7位の一穂ミチ『恋とか愛とかやさしさなら』、9位の金子玲介『死んだ山田と教室』、10位の宮島未奈『成瀬は信じた道をいく』が「聴き放題」で配信されており、8月29日(金)には8位の朝井リョウ『生殖記』も配信予定となっている。
なお、Audibleのサイトでは本屋大賞の歴代作品をまとめたページを展開中。宮島未奈『成瀬は天下を取りにいく』、凪良ゆう『汝、星のごとく』、逢坂冬馬『同志少女よ、敵を撃て』など過去の大賞受賞作も「聴き放題」対象になっている。
『カフネ』

著者:阿部 暁子
ナレーター:岸本 百恵
再生時間:10時間31分
URL:https://www.audible.co.jp/pd/B0DRBT3QQ4
一緒に生きよう。あなたがいると、きっとおいしい。
やさしくも、せつない。この物語は、心にそっと寄り添ってくれる。
法務局に勤める野宮薫子は、溺愛していた弟が急死して悲嘆にくれていた。弟が遺した遺言書から弟の元恋人・小野寺せつなに会い、やがて彼女が勤める家事代行サービス会社「カフネ」の活動を手伝うことに。弟を亡くした薫子と弟の元恋人せつな。食べることを通じて、二人の距離は次第に縮まっていく。