3月28日(金)に公開される映画『ミッキー17』(原題:Mickey 17)の本編映像が公開された。
同作は、『パラサイト 半地下の家族』で韓国映画初となるパルムドールの受賞、第92回アカデミー賞では6部門にノミネート、作品賞を含む4部門で受賞という快挙を果たしたポン・ジュノ監督の5年ぶりとなる新作映画。原作はエドワード・アシュトンによる⼩説『ミッキー7』。
⼈類発展を使命に掲げる巨⼤企業の下、主⼈公のミッキーは、契約書をよく読まなかったために、命を落としては新たな⾝体で何度も再⽣する究極のミッションに就くこととなる。開発チームの先鋒として、そして⼈類の先鋒として、前⼈未到の氷の惑星で、⽂字通り異常で危険な冒険に巻き込まれていく。主⼈公のミッキーを演じたのはロバート・パティンソン。共演にはナオミ・アッキー、スティーブン・ユアン、トニ・コレット、マーク・ラファロが名を連ねている。
公開された本編映像は、ミッキーが 「クリーパー」と呼ばれる謎のモンスターに洞窟の中を引きずられる場面から始まる。ミッキーは自分を引きずる大きなクリーパーを見つめ、「ここはどこだ? 何が起きた? なぜ俺を食べない? 気絶していたのに……」と戸惑いの表情を浮かべる。その後たくさんの小さなクリーパー(ジュニアクリーパー)が寄ってきて顔中を舐め回すが、一向に食らいつくそぶりを見せず、そのままクリーパーたちは総かがりでミッキーを洞窟から外の雪原に押し出す。雪まみれになって立ち上がったミッキーは「おい、俺はおいしいぞ、新鮮な肉だ、味は保証する」と抗議の声をあげるが、大、中、小のクリーパーたちが意味ありげにミッキーを見つめる姿が映される。
ポン・ジュノ監督は本編映像に登場した「クリーパー」について、食べ物から動物までありとあらゆるものからインスピレーションが混在しているとしたうえで、「デザインそのものは、クロワッサンから着想を得たもので、パンが出発点」とコメント。小さいクリーパーがボールのように丸まっていく動きはアルマジロを参考にしつつ、宮﨑駿監督作品の「『風の谷のナウシカ』で王蟲が群れになって突進するシーンも、インスピレーションの源だったと言えます」と明かした。宮﨑駿監督については「いつも生態系や自然、環境に対するテーマを描かれていますが、私も大きな関心を持っているテーマですので、動物やクリーチャーを表現する際には、宮﨑駿監督の作品は尽きないインスピレーションの源になっていると思います」と言及。世界的アニメーションの巨匠から常に影響を受け続けていることを語った。

また、クリーパーのアクションについては「すべてのクリーパーが、ウルレーションと呼ばれる直立して鳴き声を発する姿を見ると、多くの脚があることが分かります。複数の脚を持つ生物は、走るときにとても不思議な動きをします。リズムが妙なんです。専門用語ではウォークサイクルといいますが、これを作るのが、クリーチャーを表現する上で最も重要な基本です。ジュニアクリーパーが勢いよく走るとき、ウォークサイクルをどうするべきか。短い脚がいくつもあって、それらを走らせなければなりません。レファレンス先を探している中、CGチームのほうから『となりのトトロ』に出てくるネコバスのアイディアが出ました。あのネコは足が4本ではなく、何本もあるんです。『となりのトトロ』ではその足が絶妙なリズムで動く様子が見事に描写されています」と、『ミッキー17』のCGチームが宮﨑駿監督の『となりのトトロ』を参考にしたことが語られた。
2月28日(金)に韓国で公開された『ミッキー17』は、4日間で観客動員数100万人超えの大ヒットを記録。全米でも現地時間3月7日(金)から公開され、世界各国での興行収入はすでに4,500万ドル(約67億円)を突破しており、日本では4D / Dolby Cinema / ScreenX / IMAX / 日本語吹替版の上映も決定している。
『ミッキー17』

■公開:3月28日(金)公開 4D/Dolby Cinema/ScreenX/IMAX 同時公開
■監督・脚本:ポン・ジュノ『パラサイト 半地下の家族』
■出演:ロバート・パティンソン『TENET テネット』『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』、ナオミ・アッキー『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』、スティーブン・ユァン『NOPE/ノープ』、トニ・コレット『ヘレディタリー/継承』(アカデミー賞Ⓡ助演女優賞ノミネート)、マーク・ラファロ『アベンジャーズ/エンドゲーム』
■製作年:2025年■製作国:アメリカ ■映倫区分:G
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■配給:ワーナー・ブラザース映画 ハッシュタグ:#映画ミッキー17
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