韓国の作家、ハン・ガンが10月10日(木)にノーベル文学賞を受賞した。
1993年に韓国の文芸誌で5編の詩を発表してキャリアをスタートさせたハン・ガンは、翌年より小説家としても本格的に活動を始め、1995年に初の短編集『麗水の愛』を出版。その後、より長い散文作品の執筆も開始し、ある夢を見たことをきっかけに肉を食べることを拒否し、徐々に衰えていく女性を描いた『菜食主義者』で2016年に英ブッカー国際賞を受賞した。同作は、彼女の作品の中で初めて英訳された作品でもある。
受賞理由は「歴史的トラウマに立ち向かい、人間の命の脆さを露呈する強烈な詩的散文」(for her intense poetic prose that confronts historical traumas and exposes the fragility of human life)。これまでに117回授与されているノーベル文学賞を女性作家が受賞するのはこれで18人目。韓国人作家、アジア人女性作家としては初となる。