書籍『DUB入門――ルーツからニューウェイヴ、テクノ、ベース・ミュージックへ』が8月28日(水)に刊行される。
1970年前後にジャマイカのキングストンで生まれたとされる音楽制作手法、及び音楽ジャンルである「ダブ(DUB)」。このスタイルはロック、テクノ、ヒップホップなどと融合しながら膨張している。同書は河村祐介監修のもと、それがどのように生まれ、いかにして広まり、拡張したのかを俯瞰し、「ダブのルーツ」「拡散」「DJカルチャーとダブ」「日本のダブ」「拡張」「モダン・ダブの冒険」という6章により構成。ルーツからニューウェイヴ、ディスコ、テクノ、アンビエント、ベース・ミュージックまで400枚以上の作品を紹介する世界初のダブのディスクガイドとなっている。
また、同書には、ジャマイカの伝説的レゲエDJであるU-ROY、Primal Screamのリミックスやプロデュースなどで知られるアンドリュー・ウェザオール(Andrew Weatherall)といった故人、9月に来日を控えたUKダブの巨匠であるエイドリアン・シャーウッド(Adrian Sherwood)、日本ダブ界の重要人物であるこだま和文と内田直之のインタビューも掲載。さらに国内ダブレーベルを主宰する1TA & Element(Riddim Chango)、Sahara(Newdubhall)、Mars89(Nocturnal Technology)が語る現在のダブシーンも収められている。
DUB入門――ルーツからニューウェイヴ、テクノ、ベース・ミュージックへ
監修・編集・執筆:河村祐介
執筆:野田努、三田格、鈴木孝弥、飯島直樹、猪股恭哉、草鹿立、大石始、宇都木景一、吉本秀純、Akie、八木皓平
featuring U‐ロイ、エイドリアン・シャーウッド、アンドリュー・ウェザオール、こだま和文、内田直之、1TA & Element、Sahara (Undefined)、Mars89
A5判オールカラー/224ページ
目次
イントロダクション
Chapter 1 ROOTS ダブのルーツ
サウンドシステムを巡るジャマイカ音楽史とダブの誕生譚
キング・タビーとはなにものなのか?(鈴木孝弥)
U-ROY・インタヴュー
人々を「アップセット」するための音響を──リー・ペリーのダブ
その他のジャマイカの重要ダブ・エンジニア/アーティスト
【disc】ROOTS OF DUB IN JAMAICA
Chapter 2 SPREAD 拡散
UKダブ史──いかにしてそれを自分たちの文化にしたのか(野田努)
【disc】UK REGGAE ┃ WACKIE’S
エイドリアン・シャーウッド・インタヴュー
【disc】ON-U SOUND
レゲエとパンクは似たもの同士ではない――UKでのDUB論の展開(野田努)
【disc】POST-PUNK / NEW WAVE ┃ DISCO
レゲエのデジタル化とダブ・アルバムの衰退(鈴木孝弥)
【disc】JAMAICA DIGITAL DANCEHALL DUB ┃ UK DIGITAL NEW ROOTS
Chapter 3 DANCE DJ カルチャーとダブ
UKレイヴ・カルチャーとダブ(三田格)
【disc】UK RAVE CULTURE IN DUB
アンドリュー・ウェザオール・インタヴュー
ブリストル・サウンドとはなにか?(飯島直樹)
【disc】BRISTOL SOUND ┃ DOWNTEMPO, TRIP HOP, TECHNO, JUNGLE ┃ BASIC CHANNEL
Chapter 4 FAR EAST 日本のダブ
こだま和文・インタヴュー
内田直之・インタヴュー
【disc】JAPANESE DUB
Chapter 5 EXPANTION 拡張
【disc】ELECTRONICA ┃ DUB TECHNO / MINIMAL DUB ┃ HOUSE / NEW DISCO ┃ LOCALIZED ┃ DUBSTEP / BASS MUSIC ┃ ROCK, ELECTRONICS, LEFTFIELD
Chapter 6 ADVENTURE モダン・ダブの冒険
国内外を結ぶ、注目の国内ダブ・レーベル主宰者に訊く、現在のダブ・シーン──1TA & Element(Riddim Chango)、Sahara(Newdubhall)、Mars89(Nocturnal Technology)
【disc】THE ADVENTURE OF MODERN DUB
索引
著者紹介