12月22日(金)に公開される映画『PERFECT DAYS』を特集した雑誌『SWITCH 11月20日発売号』のトークイベントが、11月21日(火)に東京・渋谷区の代官山 蔦屋書店で開催された。
同作は渋谷区の公共トイレをリノベーションするプロジェクト『THE TOKYO TOILET』から生まれた長編映画。渋谷で働くトイレ清掃員・平山が日々を淡々と生きる中で起きた思いがけない出来事が、彼の過去を小さく揺らす内容となっている。平山役は役所広司が務め、『第76回カンヌ国際映画祭』で主演男優賞を受賞。監督 / 脚本は『パリ、テキサス』『ベルリン・天使の詩』『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』などを手がけたヴィム・ヴェンダース、共同脚本とプロデュースをクリエイティブディレクターの高崎卓馬が担った。
トークイベントには高崎と『SWITCH』編集長の新井敏記が登壇。会場とオンラインの視聴者に向けて、『THE TOKYO TOILET』と作品の関連などについて語った。
監督の起用について、高崎はプロジェクトの発起人で、映画の企画 / プロデュースを務めた柳井康治とふたりで手紙を書いたと述べ、「断られても、『自分はヴェンダースに断られたことがある』って言えるっていいな」という気持ちで依頼したことを明かした。
また当初は短編映画のイメージしかなかった作品が、監督の来日でシナハン(シナリオハンティング)やロケハンを重ねるにつれ、長編となっていったことにも言及。高崎は監督から「短編にするにはもったいない。映画にしよう」と言われたときのことを振り返り、「心の底から嬉しかった。でもそんな顔はできないので冷静を装っていたら、『俺は映画を作ったことがあるから心配するな』と言われました(笑)。柳井さんにすぐメールしましたね。夢の電車に乗り合わせた気持ちです」と当時を回想した。
イベントの最後には、高崎にとってルーツのような存在であるヴィム・ヴェンダースに対し、「監督として、10のうち10です。目の前にあるものを映画にする時に、どういう方法でやることが良いのか、というところから考えるので、常に新しいものを作ることができる人。好奇心が非常に強いので永遠に映像を作っていられる。そういう意味でもめちゃくちゃ尊敬していますし、大好きです」と尊敬の念をこめて語った。
『SWITCH』は「すばらしき映画人生! ヴィム・ヴェンダースの世界へ」と題し、76ページにわたって同作を特集。ヴィム・ヴェンダースと役所広司のロングインタビュー、出演者である柄本時生、中野有紗、アオイヤマダ、田中泯へのインタビュー、柳井と高崎による対談などが掲載されている。
『PERFECT DAYS』
監督:ヴィム・ヴェンダース
脚本:ヴィム・ヴェンダース、 高崎卓馬
製作:柳井康治
出演:役所広司、柄本時生、中野有紗、アオイヤマダ、麻生祐未、石川さゆり、田中泯、三浦友和
製作:MASTER MIND 配給:ビターズ・エンド
2023/日本/カラー/DCP/5.1ch/スタンダード/124分/G
原題:『PERFECT DAYS』 邦題:『PERFECT DAYS』
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