グレッグ・テイトの評論集『フライボーイ2──ブラック・ミュージック文化論集』が5月30日に刊行された。
「ヒップホップ・ジャーナリズムのゴッドファーザー」と呼ばれている、批評家のグレッグ・テイト。白人至上主義の世界に抗う先鋭的な批評で評判となり、80年代半ばには、主に黒人文化に関する批評家としての第一人者となった。
日本では初訳となる同書では、音楽評論にとどまらず、黒人社会が抱える諸問題や黒人文化を構成してきた多彩なトピックについても包摂的に捉え、フリー・ジャズやブルース、ファンクが培ってきた黒人の文化的イデオロギーをヒップホップと接続し、一本の道筋を示している。