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ニンフィアとジェイダが待つ楽屋へ。「自信は幻想」(ニンフィア)
ショーが終わった後、奇跡的にニンフィアとジェイダが待つ楽屋に入ることができた。頭の中に、冒頭のマドンナの<Life is a mystery(人生は不思議)>という歌詞がリフレインする。楽屋はムスクとジャスミンが混ざった甘い香水の香りがした。
ニンフィアは、ショーが終わり、リラックスしたような面持ちで僕を迎えてくれた。「パフォーマンス、本当にかっこよかった」と伝えると、「ありがとう、いつだって日本でパフォーマンスするのは好き。それに、また日本に戻って来れて嬉しい。『ル・ポール』の勝者としてね」とニンフィア。
「ステージのニンフィアは自信とパワーで溢れてた。どうすれば、あなたみたいに自信を持てますか?」と聞くと、「鏡を見て、別人のふりをする」と言う。「そう、自信があるフリ。自信は幻想なの」。
「スポットライトが怖いと思ったことはある?」。
「Just do it(ただやるだけ)。緊張しているなんて考えてもしょうがない。緊張してることを認めて、ただやるの。やり遂げて、それでダメだったら、次はもっとうまくやればいい」。
僕が「実は今ニンフィアと話せて緊張してます」と言うと、ニンフィアは特大のつけまつげの奥にあるまっすぐな目で僕を見てもう一度「Just do it」と言った。周りにいたマネージャーはそのアンサーに食らったように、拍手の代わりに指を鳴らした。