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「音楽に嘘はつけない」。青葉市子の歌が、世界各地で言葉を超えて響く理由

2025.9.5

#MUSIC

日本の南の果て、波照間島に青葉市子はなぜ足を運ぶのか

─市子さんは2020年から波照間島を定期的に訪れていますよね。

青葉:そうですね。初めて行ったのは真夏だったので、2020年の8月だと思います。そのころ『アダンの風』を作るために沖縄や奄美の島々を訪れていて、波照間島はそんな島のひとつでした。

─他の島々ではなく、波照間島に繰り返し通うようになった理由とは何だったのでしょうか。

青葉:初めて訪れたときから「他の島と何か違う」という感覚がありました。久高島や竹富島、奄美の島々は「一時的に訪れさせてもらっている」ような感じがあったんですけど、波照間島の場合は「戻ってきた」ような感覚がありました。島からの引力みたいなのを感じて、観光なりリサーチなりでちょいって訪れて帰るような場所じゃないと最初から思ったんです。

─波照間島はどんな島なんですか?

青葉:人口は450人ほどで、車で2、30分もあれば一周できる小さな島です。サンゴの島なので水はけがよくて、海水をくみ上げて淡水化したものを各家庭に供給しているんです。2階建て以上の建物がなくて、公民館とか学校以外はもうペタンとしていて、平べったい島。大きな川がなくて、森のなかにチロチロと流れている小川があるぐらい。

─川がないということは、農作物を育てるのも決して楽ではないですよね。生活環境としては結構厳しい場所だと思うのですが、そうした環境が島民の精神性に影響を与えているところもあるのでしょうか。

青葉:すごくあると思います。波照間の人たちはすごくタフだし、大きな島から離れていることもあってタフじゃないと乗り切れない環境だと思います。物資を運ぶ船便が止まったり、台風で停電したとしても、トンチを利かして何とかその状況を乗り越えようとする人たちが多い気がします。

─厳しい環境だからこそ、生存本能が強いというか。

青葉:そうですね。歩いている姿や話し方を見ていても、強さと柔軟さがある人たちだなと思います。

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