グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。
9月25日は、「虎ノ門蒸留所」の一場鉄平さんからの紹介で、焼酎愛好家の野口真理子さんが登場。焼酎を好きになったきっかけやその魅力を広めるための活動のほか、初心者におすすめの焼酎の選び方などについて伺いました。
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1杯のカクテルをきっかけに、焼酎の奥深さに目覚めた
Celeina(MC):野口さんは、「焼酎愛好家」でいらっしゃるということで。野口さんと焼酎の出会いのきっかけは、どのようなものだったんでしょうか?
野口:元々、お酒は本当に何でも大好きなんです。お酒が皆を一緒にワイワイさせてくれる力も好きだし、そういう集いもすごく好きで、何でも飲んでいました。その中でも、特にたくさん飲むようになったのが焼酎だったんです。居酒屋さんで何回もおかわりを頼むので、そこの大将が「もうちょっとこれ置いとくから、無くなったらまた呼んで!」と言って一升瓶を置いていって、どんどん飲むような感じでした。
それはそれですごく美味しかったんですけれど、ある時、バーテンダーさんが「カクテルって実は焼酎でも作れるんですよ」と教えてくださったんです。そこで出していただいた焼酎のカクテルが、めちゃくちゃ感動的で。「私がたくさん飲んでいた焼酎は、こんなに繊細な、すごくロマンチックな飲み物だったんだ」と分かったんです。
その感動を色々な機会でお話ししていたら、「興味がありそうだから、焼酎を作っている鹿児島の蔵元さんを紹介しますよ」と言ってくれた友人がいたんです。それで蔵元さんに行ってみたら、「なんでこれをこれまで知らなかったんだろう」という感じで、非常に驚いて。その情熱がほとばしりすぎて、仕事にまでしてしまったという感じです。
タカノ(MC):ここまでの淀みないトーク、すごいですね!
Celeina:野口さんは、普段は一般企業にお勤めなんですよね?
野口:そうです。博報堂でコミュニケーションデザインの仕事をしています。そこで、自分が仕事で得てきた経験を大好きな本格焼酎と泡盛に役立てられたらいいなと思って、お仕事もさせていただくことになりました。今は「日本酒造組合中央会」さんという、酒造メーカーの団体と一緒に、本格焼酎と泡盛という日本の素敵なお酒の文化を伝えていく活動をしています。
これらのお酒は世界的にも注目されていて、2024年にはユネスコの無形文化遺産に製造方法が登録されたんですよ。知ったら幸せになる人がきっといるから、色々な方に届けたいと思っています。私のライフワークになっていて、昨日までも鹿児島にいたんです。
Celeina:鹿児島も、焼酎関連のお仕事で行かれたんですか?
野口:「焼酎を文化として捉える」というセッションを、あるバーテンダーさんと一緒にやらせていただきました。
タカノ:もう、「愛好家」の域を超えていますよね。
Celeina:「活動家」と言った方が近いような感じです。
野口:そうですね。焼酎が本当に大好きなので、広めていきたいんです。
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焼酎の魅力の1つは、好奇心を掻き立ててくれるところ
Celeina:先ほど、蔵元に行ってすごく感動したというお話がありましたけれども、そこではどんな感動があったんですか?
野口:焼酎の大きな魅力の1つは、「知れば知るほど分からなくなる」という、好奇心を掻き立ててくれるところだと思っています。なぜ好奇心が掻き立てられるかというと、作っている人の情熱が、1滴、1本にすごく込められているからなんですよ。
その蔵元で私が教えていただいたのは、本格焼酎は、醤油やお味噌と同じく、日本人の食のルーツの1つである「麹」を使って造るお酒だということと、農家さんや瓶のメーカーさんなども含めて、焼酎を作る工程に本当に色々な人が関わって1本の焼酎ができているということです。そんな生産者さんに「会いたい」と思ったら会えるお酒がこの日本にあるならば、それはもう愛さざるを得ないな、と。
タカノ:会いに行きたくなりますね!
野口:会いに行きたいですし、やっぱり飲みたくなります。すごく素敵なお酒だなと思ったんです。
タカノ:味も、もちろんお好きなポイントですよね?
野口:もちろんです! ただ、「美味しい」とか「美味しくない」というのは、すごく個人の主観で、自分が食べてきたものや、ルーツにも左右されますよね。そんな中で、焼酎の本当に大きな魅力は、その多様性にあると思うんですよ。味わいの幅が広くて、例えば芋焼酎、麦焼酎、米焼酎、黒糖焼酎、そば焼酎など、原料だけで49品目もあるんです。中には、ニンジンなど、結構驚きの原料もあります。
Celeina:ニンジンの焼酎があるんですか!
野口:そうなんです。それぞれみんな個性があって、飲み方でも変わるし、何なら注いでくれる人によっても変わるから、お店ごとに味わいも違う。人の多様性とお酒の多様性が掛け合わさって魅力的になっていく、というのも私が絶対に伝えたいポイントです。
タカノ:今日お話を伺って、ものすごく興味が湧いてきました。
野口:嬉しいです! さっき、若手のスタッフの方が挨拶に来てくださったんですが、その方も「焼酎が好きだ」とおっしゃっていて。本当に世代も国境も越えて、すごくファンが増えているなと感じます。