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「肌蹴る光線」の井戸沼紀美は、上映機会が少ない魅力的な映画を見つけて紹介していく

2025.6.2

#MOVIE

映画にのめり込むきっかけは、ジョナス・メカス監督との出会い

タカノ:井戸沼さんは、いつ頃から映画にのめり込んでいたんですか?

井戸沼:大学生のときですね。それまでは全然映画を見たことがなかったんですけれど、一気にのめり込んでいきました。

タカノ:何か、きっかけになった作品などはあったんですか?

井戸沼:ジョナス・メカス監督の『ウォールデン』(原題:WALDEN)という作品です。内容は普通の起承転結がある映画とは違って、身の回りのお友達や家族、町並みを写した、Instagramのストーリーズに載っていそうなくらい日常的な風景なんですけれど、リズムや色が本当に美しくて。それを観たときにすごく衝撃を受けて、それをきっかけに映画にのめり込んでいく感覚がありました。

タカノ:面白いですね! 俳優さんとかではなく、周りの方々を映した作品ということですか?

井戸沼:そうなんですが、中にはメカスさんと交流があったアンディ・ウォーホルやオノ・ヨーコ、ジョン・レノンなどが登場していたりもするので、そういう部分にも面白さを感じました。

Celeina:そうすると、結構古い年代の作品なんですか?

井戸沼:そうですね。私が最初に観た『ウォールデン』は1969年の作品で、昔のものなんですけど、それで一気に映画好きになりました。

タカノ:そのジョナス・メカス監督の作品も、上映会で上映されたんですよね。

井戸沼:はい。上映させてもらいました。

Celeina:その上映会は、どういった経緯で開催されたんでしょうか。ご自身で観られて、これは素晴らしい作品だ、もっと広めたいという流れになったんですか?

井戸沼:最初に『ウォールデン』を観たとき、「この監督のもっといろんな作品を観たい」と思ったのですが、当時はすぐに観られる作品があまりなかったんです。それで、メカスさんのホームページからご本人に直接メールして、「もっと観たいのですが、どうしたらいいでしょう」と聞いてみたんですよ。そうしたら、監督は当時92歳とかだったんですけど、連絡してから30分ぐらいで「この人に連絡してみな」と返信をくれて。

Celeina:すごいですね!

タカノ:日本に住んでいてその作品を持っている方を、監督ご本人が紹介してくれたってことですよね。

井戸沼:そうなんですよ。本当に運が良くて、奇跡みたいな感じで映画を上映させてもらえることになったんです。

Celeina:初めて上映会をされたときは、どんな方々が集まったんですか?

井戸沼:最初の上映会には、まだメカスさんの作品を観たことがない、私と同世代ぐらいの方々がたくさん来てくださいました。だんだんメカス監督について知っていくと、上の世代でもすごく大好きな方がいたり、私より若い方でももっと観たいという方がいたりすることが分かって。幅広い世代の方に好かれている監督なんです。

タカノ:僕も観てみたいですね。ぜひ、また上映会をお願いします!

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