グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。
1月28日は、「chameleon wear house」の白戸真二さんからの紹介で、「SUPER8SHOES」の堀口崇さんが登場。ヴィンテージシューズの可能性に惹かれ、知識ゼロからお店を始めるまでのストーリーや、デッドストックのヴィンテージシューズの魅力についても伺いました。
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ヴィンテージシューズの可能性を感じ、知識ゼロで革靴の世界に飛び込む
Celeina(MC):堀口さんのお店である「SUPER8SHOES」ですが、千駄ヶ谷にお店を構えていらっしゃいます。こちらはどんな靴屋さんですか?
堀口:アメリカのヴィンテージドレスシューズの、コンディションの良いものを販売しています。デッドストックという、新品でまだ履かれていない靴がメインで、あとはリペアも行なっています。
Celeina:ドレスシューズというのは、スーツに合わせるような革靴ということでしょうか?
堀口:そうですね。アメリカのものなので、スーツのほかにもジャケパンとかデニム、軍パンなど幅広く合わせられますね。
タカノ(MC):アメカジスタイルもいけるんですね。元々堀口さんは靴のお仕事をされていたんですか?
堀口:元々は靴業界ではなく古着屋で働いていたので、最初はドレスシューズに関しての知識はありませんでしたね。スニーカー大好き人間でした。
Celeina:そこからなぜ革靴を販売しようと思ったんですか?
堀口:自分が独立するときに、何か新しいアイテムや商材を扱いたいなと考えていて、ヴィンテージシューズというジャンルに手をつけている人があまりいないことを知りました。ただ、もうそろそろ注目する人も出てくるかなというタイミングでしたので、早めに手をつけてしまおうと思ったのが始まりですね。
Celeina:そうなんですね。知識がゼロだったとおっしゃっていましたが、最初は試行錯誤しながらやっていたんですか?
堀口:そうですね。勘で買い付けをして、持って帰ってきて販売していました。売れたものは、何で売れたのかをリサーチしたり、売れた形の靴をメインに集めるようにしていました。あとは自分でもたくさん調べて勉強しましたね。
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店名の由来は、アメリカでの買い付け中にリフレッシュするモーテルの名前
Celeina:買い付けはどちらでされるんですか?
堀口:基本的にアメリカで、メインはミッドウエストというエリアに行きます。シカゴ辺りを北から南まで車でずっと走り回る、ロードトリップのようなことをしています。
Celeina:いいですね。経験としても思い出に残りそうですね。
タカノ:ヴィンテージシューズの買い付けは、どういうお店をまわるんですか?
堀口:アメリカは文化としてリサイクルショップが昔からたくさんあって、街に何店もあるので片っ端からまわります。あとはセレクトしたヴィンテージショップや老舗の靴屋さんに行って、昔の在庫を見せてもらったりしています。
タカノ:そうなんですね。お店の名前である「SUPER8SHOES」とはどういう意味でしょうか?
堀口:買い付けをする時には、安いモーテルに泊まるんですが、人も素っ気なくて、床も冷たいしベッドもあまりよくなくて、仕入れが上手くいかない時は心が折れてくるんです。そういう時は、気分を変えるために金額が倍くらいの「スーパー8モーテル」というところに泊まるんです。ちゃんとカーペットが敷いてあって朝食も付いていて、今日だけここで贅沢をしてリフレッシュして、明日からまた頑張ろうと思えるんです。なので、キャッチーなこともあり、「モーテル」を「シューズ」に変えてお店の名前にしました。
タカノ:願掛けのような、自分の気持ちを高めるエピソードが紐づいているんですね。
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1970年代のデッドストックのシューズを紹介
タカノ:今日は実際に革靴をお持ちいただいているので、ヴィンテージシューズの魅力もお伺いできればと思います。
堀口:今日持ってきたのは、取材などで商品を紹介をする時に必ず持ってくる革靴です。茶色いレザーで、ウィングチップのデザインで、多分アメリカで1番売れた革靴だと思います。
Celeina:足先のM字のようなデザインが特徴的ですね。
タカノ:ドレッシーな感じです。
堀口:これが中古市場にたくさん出てくる靴なんです。「FLORSHEIM」というメーカーの「ケンムーア」というモデルで、メーカーも「4秒に1足売れている」と広告で言っているほど売れている靴です。
タカノ:古さを全く感じないですね。
堀口:今も現行のメーカーが作っています。これは1970年代に生産されて、まだ誰も履いていないデッドストックのものです。
Celeina:デッドストックというのは、その時売れなかった在庫を寝かせてある靴ということですよね。
堀口:新品のまま何十年も残って、なぜか東京に来たりします。
タカノ:時空を越えて東京に来たんですね。どういった革を使用されているんですか?
堀口:カーフという子牛の革ですね。ドレスシューズの良いグレードの革で、シンプルで堅苦しくないですし、カジュアルなものにも合わせやすいですね。
タカノ:スーツにもすごい合いそうですね。
Celeina:1970年代デッドストックというストーリーがあるのがいいですね。他にもお持ちいただいています。
堀口:アメリカはウィングチップをどのメーカーも作っていて、メーカーによって微妙なディテールの違いがあるんです。
Celeina:色も違いますし、明るい感じがしますね。グラデーションにもなっています。
堀口:そうですね。これは僕のお店でダークブラウンに染めています。