INDEX
取材で大切なのは、正直でいること
タカノ:いろんなアーティストさんにインタビューされてこられたと思うんですが、常田さん以外で忘れられないアーティストはいらっしゃいますか?
古城:この仕事を始めたての頃だったと思うんですけど、ザ・クロマニヨンズさんに初めてインタビューさせていただくことになったんです。学生時代の友達たちもみんな大好きなアーティストだったので、私もすごく緊張して舞い上がっていて。自分はもともと嘘をつかない人間だと思っているんですが、「ザ・クロマニヨンズさんのアルバムを聞いてバンドを始めたいと思いました」みたいなことを、場を盛り上げようという気持ちで言っちゃったんですよ。そうしたら、お2人から「え? 今すぐ始めればいいじゃん」「なんで始めないの」みたいなことを言われて、ハッとしたんです。
その時私自身は編集の仕事を一生懸命やり始めていて、自分が音楽をやるよりも面白いと思って夢中でやっていたはずなので、本心ではないことを見抜かれてしまったというか。なので、そういう素晴らしいアーティストたちに対して、嘘を言うとバレちゃうなと思って、心に刻みました。嘘をついてはいけないと。
タカノ:その言葉、本当に身につまされます……。
Celeina:我々も毎日ラジオでインタビューをさせていただきますもんね。
タカノ:でもバンドやりたいという気持ちは、実際に始めるか否かに関わらず、嘘ではないですもんね。
Celeina:インタビューする上では、なるべく素直にというのが大事なことなんですかね。
古城:そうですね。アーティストの皆さんはやっぱり見る目がすごいので、本当に見抜かれるんですよ。