グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。
12月14日は、雑談の人の桜林直子さんからのご紹介で、WEBメディア『soar』編集長の工藤瑞穂さんが登場。『soar』を始めたきっかけや思い、主催されていたチャリティーイベントについて伺いました。
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自分らしく生きて欲しいと思って始めたメディア「soar」
Celeina(MC):工藤さんは仙台の日本赤十字社で勤務中、東日本大震災を経験。震災後、仙台にて音楽・ダンスと社会課題についての学び、対話を融合したチャリティーイベントを多数開催されています。2015年には、人々の可能性を広げる活動に焦点を当てたメディア『soar』をオープン。2017年にはNPO法人soarを設立し、様々なアプローチで全ての人が自身の可能性を発揮して生きていける未来づくりを目指されています。
まずは、『soar』を立ち上げたきっかけから教えてください。
工藤:私の身内が統合失調症になったことをきっかけに、病気があってもサポートを得ながら自分らしく生きている人が沢山いると知って。情報の有無で人生が大きく変わってしまうと感じたので、多様な人の生き方を届けることで生きる知恵を携えて、自分らしく、自分を大切に生きていけたらいいなと思い始めました。
Celeina:生きる知恵を携えるのは重要ですよね。実際にサイトを拝見したんですが、メディアであまり触れられてこなかったトピックが多数あるなと感じました。
タカノ(MC):どの記事もボリュームがあって、情報を知りたい人にとってはありがたいですよね。悩みや願いといった項目が細分化されていることで、自分の欲しい情報に辿り着きやすいのが良いなと感じました。
工藤:悩みを抱えた人だけでなく、社会のために行動したいという思いを持った人も読んでくれているので、読者の方のヒントになればと思っています。
Celeina:特に反響の大きかった記事は、どのようなものですか?
工藤:具体的に障害名や病気名で検索される方も多いんですが、自分の悩みや願いをそのまま入力する方もいます。例えば、人前で話すと顔が赤くなってしまうとか、自分の気持ちを話すと涙が出てしまうといったことです。こういった明確に課題化されていない悩みを持っている人に対して、ヒントを提供できる記事は読んでいただくことが多いです。
タカノ:悩みがあっても、どこに相談していいか分からないですもんね。窓口などの情報も併せて掲載されているので、気になった方はチェックしてみてください。広告が入っていないところもすごいと思いました。
工藤:通常のメディアは広告の掲載やタイアップ記事が多いと思うんですが、『soar』では必要だと思う情報を独立性を保って運営したいという思いや、ビジョンに共感してくださる方に参加してほしいという思いがあって、8年間皆さんからの共感のご寄付で運営しています。
Celeina:そうなんですね!
工藤:毎月ずっと寄付してくださる方が、沢山いらっしゃるんです。色々な人に支えられて運営しています。
タカノ:広告が入っていないだけで、見やすさも変わってきますね。
工藤:見た目の美しさも変わりますし、無料で記事を読めることによって純粋に色々な方の人生を知っていただける機会が増えると思っています。もちろん運営は大変な部分もあるんですが、信念は貫いてやっていきたいです。
Celeina:尊敬します。活動していて良かったなと思う瞬間はありますか?
工藤:「何年間も人に言えずに悩んでいたけれど、記事を読んで勇気が出た」や「視野が広がって、自由に生きられる気がしました」というコメントを頂くことが多いです。メディアにできることは限られているかもしれませんが、少しでも生きる支えになれているのが嬉しいです。
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音楽・ダンスと対話を融合したイベントは多様な人が集まる場
タカノ:仙台では、音楽・ダンスと社会課題についての学び、対話を融合したチャリティーイベントを開催していたと伺っています。
工藤:元々ストリートダンスをしていたので、クラブでダンスイベントをしていました。東日本大震災をきっかけに社会課題の対話を加えて、お寺や幼稚園、神社など地域の資源を使わせてもらいながら、老若男女問わず参加できるフェスを開催するという挑戦をしました。
タカノ:工藤さんが好きだったダンスを活かした活動ですよね。
工藤:お寺と神社両方で開催した際は、とてもびっくりされました。
タカノ:そうですよね。どんなイベントだったんですか?
工藤:音楽やダンスに加えて、復興支援団体などのチャリティーブースをつくったり、マーケットやフードコーナー、子どもたちの遊び場などをつくりました。
Celeina:本当に多様でいいですね。
工藤:すごく面白かったです。子供も大人も一緒に遊べる空間でした。
タカノ:メッセージを伝える場としても良いですし、純粋にすごく楽しそうですよね。
工藤:楽しかったです。色々な人が集まる点では、フェスもメディアも近いところがあるのかなと思っていて、多様な人が集まる場として運営しています。
タカノ:人と人を繋げる仕事をされていますよね。今後やりたいことを教えてください。
工藤:これまでは私たちがメディアとしてインタビューをして、記事にして届けてきたんですが、今後はみんなで一緒に発信していくプロジェクトをやりたいです。自分の親や友達、身近な人の物語を届けたいという読者の方もいらっしゃるので、『soar』の聞き方や書き方を知ってもらうことで、それぞれの物語を発信できるようにしたいなと。
Celeina:なるほど。今後は読み手の方が発信者になるということで、良いですね。さて、ここで1曲お送りしようと思います。工藤さんに、この時間にラジオでみんなで一緒に聴きたい曲を選んでもらいました。選曲理由から教えてください。
工藤:仙台のダンサー時代に、東京から来た友達がストリートダンスショーでこの曲を使っていて、東京に憧れながら何度も聴いた大好きな曲なので選びました。Ovallで”Take U to Somewhere”。