INDEX
茉海恵が歩んできた過酷な過去を想像する

一方の茉海恵に感じるのは、どれほど成功者になっても拭いきれない「学歴コンプレックス」だ。高校を3カ月で中退しながらも、一代で成功を築き上げた茉海恵の過去は、物語の核に関わる部分であるものの、詳しくは語られてこなかった。だが、第1話での薫とのやり取りの中に、すでに根深い学歴コンプレックスを感じた瞬間があったのだ。
茉海恵「あたしにはこの道しかなかった。勉強も苦手だったし」
薫「勉強ができるからって、いい人生を送れるってわけでもないですよ」
茉海恵「それは東大に行った人が言えること。あたしが東大に行けてたら、いまより良い人生だったと思ってる」
極め付けは、当時交際していた慎吾が、茉海恵の写真を見せた親から投げかけられたという「苦労が染みついた顔してるって」という一言。茉海恵の壮絶な回想シーンをわざわざ挿入せずとも、このたった一言で、彼女がどれほど過酷な道を歩んできたかを浮かび上がらせると同時に、彼女が積み重ねてきた努力のすべてを否定してしまうテクニカルなセリフだ。……となると、やっぱり悪いのは慎吾なのでは? (許せないッッッ!!!)