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“オトナブルー”のTikTokバズ、“Tokyo Calling”の海外でのスマッシュヒット
―2023年に“オトナブルー”がTikTokでバズってリーダーズはブレイクしたわけですが、その頃って、すごく面白い状況にあったと思うんです。海外では88risingやマニー・マークの文脈もあって、ヒップホップ的なサウンドの曲がウケている。一方で日本では少し前にリリースしていた曲が時間差でウケている。不思議なブレイクだったと思うんですが、あの頃は振り返って、いかがでしたか?
RIN:2023年に“オトナブルー”で日本でも知っていただく機会が増えて、そのおかげでいろんな方の興味の入り口が本当に広がったんです。そこから出会った私たちのファンもたくさんいると思っています。ただ、その入り口から奥に行くまでには、まだ知られていない部分もあると感じていて。
そこのギャップはやはり海外と日本でも感じます。例えば夏フェスなどでは“オトナブルー”を知ったことをきっかけに観にきてくれた人たちが、「こんなに踊るの?」「こんなに激しかったの?」「なんだこの熱量は?」という衝撃を受けてくれたんだなというのを実感するし。そのたびに、まだまだ伝えなければいけないことがたくさんあるし、入り口を広げるって本当に大事だなっていまだに感じています。
―TikTokでバズるとその1曲ですぐに消費されてしまう傾向がありますよね。でもリーダーズはそうならなかった。2023年はむしろ“Tokyo Calling”が海外で盛り上がっている時期で。そういう説得力があったのは振り返ると大きかったんじゃないかと思うんですが、どうでしょうか?
SUZUKA:そうだと思います。TikTokで“オトナブルー”の首振りダンスがバズっただけだったら、本当に消費されて終わりそうなものですけれど。でも、私たちはそれをあくまできっかけとしてしか見てなくて。いいきっかけができたなと思っていたんです。
“オトナブルー”はすごくポップな曲なんですよね。やはりそれだけだと、ひねくれている自分たちが満足できないというか。ずっと笑顔を振りまいているだけじゃいられない、睨みつけたくなるみたいな感覚にもなってくるんです。
でも、その欲求を満たしてくれたのが“Tokyo Calling”だった。その同時進行は、私たちの精神的にすごく良かったですね。唯一無二のストーリーを描いているんだなという、いい意味で誇らしく、現場でも気持ちよくいられました。
―“Tokyo Calling”は海外のステージでも、いまも必殺技のような曲になっている。
MIZYU:お客さんの熱量がすごいです。イントロの重低音から、メラメラと炎が燃え上がるようにお客さんがたぎってくるんです。なので、やりがいがあります。伝わっているんだなと感じます。
去年メキシコでワンマンライブをさせていただいたときは8,000人規模だったんですけれど、その全員が“Tokyo Calling”を歌っていて。しかもキャッチーな部分だけでなく、しっかり細かいところまで一緒に歌っていて。エネルギーがすごくて、ひとつの宇宙ができていて、人生で見たことない光景を見ました。