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不確かな現実の中で悩みを肯定するドラマ

安堂も小野崎も門倉も迷う。自身の至らぬところを日々痛感しながら、「自分に人を裁く資格があるのか」と悩み、真実と向き合う。そして、迷うことを肯定する。「迷って当たり前。人を裁く仕事です。迷ってよし」と第4話で小野崎が言うように。そんな中でも3人が前に進めるのは、小野崎が第1話の江沢卓郎を巡る事件で味わい、忘れられなくなった「よしっ」という感覚、第2話で門倉が言うところの「いい感じで」「ジャーン! みたいな」という感覚、第4話の安堂が言う「法廷から嘘がなくなる瞬間が好き」という思いがあるからだろう。
不確かなことばかり、自分自身のことすら分からない、ままならない現実の中で、裁判官も弁護士も被告も原告も誰もが悩みながら、懸命に真実を探す。そんな、誠実なドラマが始まった。これからを楽しみに見守っていきたい。
ドラマ10『テミスの不確かな法廷』

NHK総合にて毎週火曜午後10時から放送中
※NHK ONE(新NHKプラス)で同時・見逃し配信予定
公式サイト:https://www.nhk.jp/g/ts/32VWPKM6NX/