INDEX
リファレンスを共有しながら進める2人の制作
─“Spread love”はGateballersらしいギターが前面に出てきますね。
濱野:この曲は「グラ魂」です、グランジ魂。今回のアルバムのサブテーマなので。静と動、陰と陽、Nirvanaのダイナミクスが最も表れた曲です。でも気づいたらaikoみたいになってた(笑)。
─Nirvanaとaiko(笑)。シンセが入って煌びやかに仕上がっているというか。久富さんがおっしゃっていた、バンドのポップな側面が強調されたアレンジになっています。
濱野:デモで作った細かいグルーヴの設計図みたいなのを奈良くんに渡すんですけど……難しいこと言うもんね?
久富:(無言で頷く)
濱野:全ての曲をこういう難しいことを考えながら作ってるんですけど、それを伝えるための翻訳が大変で。でも今回は割と真っ直ぐ通ったんです。奈良くんがわかってくれるようになったのかな。

─“reflection”では、UKっぽさが戻ってくる感じがしました。
濱野:これはColdplayの“Yellow”がリファレンスですね、ギタリストとしての憧れです(笑)。
濱野:去年、Khakiとツアーで神戸に行った帰り道の車中で“reflection”の歌詞を書いたんです。高速道路って景色が変わらないじゃないですか、だから反射板をひたすら数えてメモしてたんですよ。それを曲で表現したくて、家に持ち帰って、コード進行と曲調を考えてみたら「これで“Yellow”ができるぞ!」って気づいたんですね。
─“Diamond cactus”はディスコのサウンドで、『Virtual Homecoming』(2024年)収録の“プラネテス”からの延長線上にあるように感じました。
濱野:“Diamond cactus”は去年作ったんです。正直に言うと、あんまり日本のバンドの4つ打ちは好きじゃないんです。ただ奈良くんの4つ打ちはカッコいい。
─いわゆる4つ打ちロックというより、Gateballersはディスコから直輸入したビートを咀嚼しようとしているようにも聴こえます。
濱野:そう、Boney M.とか、U2がディスコとロックの融合は進めていて、遡ればデヴィッド・ボウイもやってる。そういうことを色々伝えた結果、奈良くんはちゃんと叩けるようになったというか。ユキくん(原元由紀 / サポートBa)もスクエアが得意なベーシストだし、Gateballersとして4つ打ちは推していきたいですね。

─“Destiny”ではフラメンコ調になりますね。
濱野:これはマヌ・チャオなんですよ。マヌ・チャオとポルノグラフィティ、あとは『ファイナルファンタジー』ボス戦ミュージック……みたいな。
─個人的には修二と彰かなと。
濱野:たしかに! “アゲハ蝶”と“青春アミーゴ”はこの中にあると思う。そういう平成バイブスを曲に残したんですよね。
歌詞はゾロアスター教の本を読んだ体験から書き始めたんですけど、途中でラクダが出てきたり、そういう地理をぐちゃぐちゃに出来たら面白いなと思ったんです。途中でバトルミュージックっぽくなっても、それを否定しないっていうか(笑)。真面目にふざけてますね。
