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Gateballersインタビュー。バイク事故を経て形にした「戦わない」バンドのあり方

2026.2.11

Gateballers『Gateballers』

#PR #MUSIC

人類のスピードの更新が、新しいグルーヴとジャンルを生んできたのではないか

─濱野さんは作品を作る上で明確にリファレンスを置き、文脈を踏まえた曲作りをしているじゃないですか。そうした過去の作品を取り込んだ上で、なおも「戦わない」というスタンスを取るために、どのような点を意識しているのでしょうか?

濱野:前提として、日本のバンドをリファレンスに置かないようにはしていますね。その上で、僕がずっと好きだったのは、何から影響を受けたのか全くわからないような音楽だったんです。

それで10代の頃、そういう人になるためにどうするべきか考えてみたんですよね。多分、それは音楽の聴き方を変えることなんです。どの音がどういうトーンで、どういうリズムで、それがどういう旋律で鳴っていて……その中で「なぜ自分はこれが好きなのか?」というのをずっと考えるんです。

そうすると、その曲をその曲たらしめてる要素がわかる。それを抽出して自分の体とか精神に落とし込んで曲を作ると、新しいものができるんですよね。そういうことをずっとやっています。

─そうしたポイントはバンドに落とし込む際にメンバーとどの程度共有するんですか?

濱野:できるだけ伝えますね。

久富:今回のアルバムではタイム感の話をよくしました。曲を印象付けるグルーヴの間があって、それを意識しました。

濱野:1曲ごとに「乗り物」を決めてね。

─乗り物?

濱野:乗り物の更新って人類のスピードの更新じゃないですか。スピードが更新されるたびに新しいグルーヴが生まれて、ジャンルも生まれてきたと思うんです。カントリーもロカビリーも、馬とかハーレーとか移動のスピード、グルーヴと関係があると思ってて。

─アルバムの1曲目“Get Back”は排気音から始まりますね。

濱野:“Get Back”のイメージとしてはバイクのグルーヴなんです。でも、ギターはケルトチューニング(※)で。それって誰もやってないじゃないですか。

※アイルランドの伝統音楽で使用される変則チューニング

─チューニングはケルト風だけど、世界観やグルーヴは映画の『イージー・ライダー』のようなアメリカの景色が元になっているというか。しかも明確なアンセムですよね。

濱野:スタッフの人たちとシングルにする曲を決めた時、「絶対これでしょ」と言ってもらえました。

─<Get back to the morning>と歌われていますが、どういうイメージだったのでしょうか?

濱野:失った経験から<Get back>と歌ってるんです。失ったことによって人生の天井が見えて、それで苦しむかもしれない。けど、また何にも知らないような朝が来る。だからあの頃の朝を迎えていた自分を取り戻そうという、そういうことです。

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