メインコンテンツまでスキップ
NEWS EVENT SPECIAL SERIES

なぜ台湾のバンドが続々と日本へ? アジアを繋ぐ「仕掛け人」Nunoが語る独自の輸出戦略

2026.2.4

『𝐄𝐌𝐄𝐑𝐆𝐄 𝐅𝐄𝐒𝐓 𝟐𝟎𝟐𝟔』

#PR #MUSIC

「台湾をハブとして、アジアのすべての国を輪でつないで交流したい」

ーEmerge Musicのホームページには「優しさと生命力で橋を架ける」という言葉が書かれています。台湾のバンドを他の国に連れて行くこともそうだと思いますが、Nunoさんが活動する原動力として、「橋を架ける」ことを強く意識しているのでしょうか?

Nuno:そうですね。そこには2つの意味があって、1つは台中生まれの若者たちが、台北や高雄などの都市に出て行った後でも、自分の地元で音楽フェスティバルが開催されていれば音楽を聴きに帰る場所ができる。台中から出た人が故郷に戻れる橋を作りたいというのが1つ。

もう1つは、「IN-CON」のシステムで、台湾のミュージシャンを海外へ連れて行って、世界中の人と交流ができるようにするための橋を作りたい。その2つを強く意識しています。

ーEmerge Musicはタイにも支社がありますし、2022年からは『EMERGE FEST』の日本版も開催されるなど、アジアの色々な国と交流があると思いますが、そういった活動を経て、今の台湾の音楽シーンの課題に関しては、どのように感じていますか?

『EMERGE FEST JAPAN 2025』

Nuno:正直なところ、日本と韓国が羨ましいです。日本にはアニメ、韓国もK-POPという世界的な文化の入り口がありますが、台湾にはまだそういう強力な輸出コンテンツがないんです。

ー日本や韓国のモデルとは異なる台湾の音楽の世界への道筋について、何か展望はありますか?

Nuno:振り返れば2000年以前、台湾は中華圏のポップミュージックにおいて重要な地位を占めていました。しかし、多くのメジャーレーベルが中国市場へ重心を移したことで、過去10〜20年の間、商業的には大きな利益を得られたかもしれませんが、台湾は「アジア音楽市場の発展」に参画する重要な機会を失ってしまいました。

近年、中国の音楽市場が縮小傾向にある中、台湾が再び国際音楽市場に戻るには、より高いハードルに直面することになりますが、ここ数年で台湾の若い世代のインディーズ音楽が力強く発展し、独自のエネルギーとスタイルで育ってきています。

2023年の『𝐄𝐌𝐄𝐑𝐆𝐄 𝐅𝐄𝐒𝐓』に出演したSorry Youth(拍謝少年)

Nuno:未来に向けて、私はこの若いクリエイターたちが、その勢いと情熱を持って、より開かれたアジア視点、そしてグローバルな視野で、再び国際音楽市場へと踏み出していくことを期待しています。そのためにも、まずはアジアに橋を架けることが大事だと思うんです。

ー2024年から台中で開催されている都市型の音楽イベント『JAM JAM ASIA』にはどんな可能性があると思いますか?

Nuno:『JAM JAM ASIA』は台北市政府のイベントなんですけど、これまで市政府は台湾の音楽や文化を世界に売り出すことをずっと考えていたんです。でも一方的に外に売り出すんじゃなくて、他の国の文化もちゃんと受け入れて、双方向のやり取りがあった方がお互い気持ちがいいと思うんですよね。

Nuno:なので、私はアドバイザーとして、台湾と他のアジアの国を繋ぐだけじゃなくて、台湾をハブとして、アジアのすべての国を輪でつなげて、みんなで交流することができるプラットフォームを作っていきたいと思っています。

政府には台湾の文化を一方的に輸出するのではなく、他の国からの「こういうものを台湾で広めたい」という要望にもきちんと向き合う、双方向の交流こそが重要だと助言しています。

RECOMMEND

NiEW’S PLAYLIST

編集部がオススメする音楽を随時更新中🆕

時代の機微に反応し、新しい選択肢を提示してくれるアーティストを紹介するプレイリスト「NiEW Best Music」。

有名無名やジャンル、国境を問わず、NiEW編集部がオススメする音楽を随時更新しています。

EVENTS