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7人が指し示す、次のポップが始まる場所
先行曲“GALA”でXGが『Met Gala(※)』をテーマに選んだことも、この視点と深く結びついている。『Met Gala』は、ファッション、権威、多様性が複雑に絡み合う象徴的な場だ。“GALA”の衣装、たとえばアクセサリーひとつとっても、XGは中国の「Windowsen」、日本の「Tomoya Nakagawa」、ベトナムの「La Lune」、韓国の「COYSEIO」や「dayacata」といった、世界で活躍するアジア系ブランドを起用している。
※『VOGUE』編集長アナ・ウィンターが主催し、世界のセレブリティ、ファッションアイコン、文化人が集まり、その年の特別展のテーマに沿った豪華絢爛な衣装でレッドカーペットを彩る祭典
これは、アジアから世界へ羽ばたくということに対してXGが共鳴しているとも言えるし、同時に、過去にアジア人差別が問題化されてきた『Met Gala』に対する静かな応答として解釈することもできるだろう。
だからこそダンスコレオグラフィーでは、ヴォーギング(※)という「歴史的に中心を書き換えてきた身体」を導入しているわけで、本作は、アジアや日本という核を見つめながら境界のない世界を夢見るアルバムとして、見事に成り立っているように思う。
※NYのLGBTQ+カルチャーを発祥とする、『VOGUE』のモデルポーズを取り入れたダンススタイル。抑圧されたマイノリティが、既存の美や権威を自らの身体で再定義し表現する「抵抗と誇り」の歴史的背景を持つ
しかもそれらは、正しさや正義に回収されるような、もっともらしい主張によって成立しているわけではない。ポジティブな期待感とともに立ち上がる『THE CORE – 核』のダイナミズムは、核を固定したまま視点を宇宙に上げるという行為によって、あくまでエンターテイメントとして昇華されている。
XGは、「これがポップの力だ」と言わんばかりに、数々の曲を祝祭として鳴らしながら、総合競技化するダンス&ボーカルグループのシーンに「わくわく」を創出するのだ。

それは、完成度を競う時代において、未定義のまま完成しきらないことを楽しむという、極めてラディカルな試みでもある。「ヤバい!」と楽しそうに叫びながら、未知のものに触れ、未体験のものを生み出す楽しさに没頭するメンバーたち。
『THE CORE – 核』はなにより、7人が楽しそうなのが良い。そしてその「楽しそう」は、次のポップがどこから始まり得るのかを、はっきりと指し示しているのだ。
XG 1st Full Album 『THE CORE – 核』

Tracklist:
- XIGNAL (The Intro)
- GALA
- ROCK THE BOAT
- TAKE MY BREATH
- NO GOOD
- HYPNOTIZE
- UP NOW
- O.R.B (Obviously Reads Bro)
- 4 SEASONS
- PS118
XG 1st Full Album Special Website
https://xgalx.com/xg/xg-1stfullalbum/
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https://xg.lnk.to/THECORE_DIGITAL