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ラスマス・フェイバー、ハウスへの回帰。アニメ音楽を経て辿り着いた「現在地」を語る

2026.1.9

ラスマス・フェイバー

#PR #MUSIC

「音楽理論や、楽器の演奏技術が、必ずしもプラスに働くとは限らない」

─ラスマスさんは楽器も弾けるし、幅広い音楽的な知識や技量を持っている。一方でダンスミュージックのクリエイターは楽器も弾けないし音楽理論も知らない、という人も多いですよね。あなたの知識や技量はハウスミュージックを作るにあたり、どういうふうに生かされているのでしょうか?

ラスマス:まずお伝えしたいのは、音楽理論や、楽器の演奏技術が、必ずしもプラスに働くとは限らない。むしろそれが自由な発想を妨げる「足枷」になることもあります。

楽器が弾けないプロデューサーは、知識がないからこそ、既存のルールに縛られない他のやり方で新たなヴィジョンを生み出します。目が見えない人が、視覚に頼れない分だけ耳が鋭くなるようなもので、ダンスミュージックにおける革新的なアイデアの多くは、音楽理論を知らない人たちの「表現したい」という欲求から生まれてきました。

ラスマス:ただ、僕の場合は、彼らが生み出したミニマムなループなどの手法を用いながら、自分の音楽理論を使って、そのスタイルを拡張することができます。これは、先人たちが築いた発見を土台に、新たな創造を積み重ねていく、まさに「巨人の肩の上に立つ(※)」という考え方そのものですね。

※「巨人の肩の上に立っている(Stand on the shoulders of giants)」 / 新たな発見や進歩は、偉大な先人たちが築き上げた知識や業績の上に成り立っているという慣用句

ハウストラック連続リリース第2弾シングル

─では逆に、音楽的な知識や理論、経験や技術がダンストラックを作る際において邪魔だと思う時はありますか?

ラスマス:それは多々ありますね。ダンスミュージックの最大の目的は「踊らせるための音楽」にありますが、僕の優先順位はどうしても「音楽的な表現」に向いてしまいます。

その結果、音楽的すぎるトラックを作ってしまい、他のDJから「これちょっと音が多すぎるよ」なんて言われることも珍しくありません(笑)。その「目的」と「表現」のバランスには、いつも苦労させられます。

─DJにとってダンストラックは、観客を踊らせるための「道具」としての機能が求められるが、ラスマスさんは「作品」として作り込み過ぎてしまうということですね。

ラスマス:そうだと思います。特にハウスミュージックのトラックを作り始めた2002年頃は、まだDJの経験がなかったので、長いイントロやアウトロが何のためにあるのか、その目的すら理解していなかったんです。2004年頃にDJを始めてようやく、「なぜイントロが長くなければならないのか」ということを身をもって体感できました。

─なるほど。直近のラスマスさんの曲を聴いていると、いい意味で初期の頃と変わりなく、ポップでエレガントでメロディアスで洗練されているように思います。それは、意識的に寄せているのでしょうか? それともあなた自身の基本的な音楽の好みの部分も大きいですか?

ラスマス:僕のテイストが素直に出ているというのが大きいと思います。これまで多くのスタイルを探求してきましたが、最近は、あまり考えすぎずに、頭に浮かんだことを素直に形にしてみたいと考えています。

ハウストラック連続リリースシリーズ第3弾シングル

ラスマス:そして幸いなことに、ここ数年、メロディックでソングライティングに重きを置いたハウスミュージックの新しい波が来ているように思います。この状況が、自分の好きなサウンドを再び歓迎してくれるようなシーンになっているとも思ったんです。

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