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古山菜の花初インタビュー。肯定でも否定でもなく「存在証明」のために歌う

2025.11.19

#MUSIC

「少数派な意見でも、誰かが寄り添ってくれるような音楽がずっと好きだった」

―今もAho-Electronicsというバンドもやられているんですよね。このバンドはどんなふうに始まったんですか?

古山:コロナの自粛期間に始まったんです。メンバーは高校時代からの友達で、みんな高校は違うんですけど、スタジオにたむろして遊んでいた仲間なんです。最初はオンラインゲームをして遊んでいる集まりだったんですけど、ちょうどできる楽器もそれぞれベース、ドラム、ギター、ギターだったので、「何かできるんじゃないか?」となって始まったバンドでした。バンドメンバーもみんなのんびりした性格なので、のんびりと、みんなの居場所として続けていけたらいいなと思っているバンドです。

―バンド名、すごいですよね。

古山:これはルーレットで決めました(笑)。

―(笑)。今、『音大出たけど飯食えません』というYouTubeラジオを一緒にやられている方々は、大学時代で知り合った方々ですか?

古山:そうです、大学で出会った仲間たち。ひとりはトラックメイカーでハイパーポップというジャンルの音楽をやっている子で、もうひとりは元々クラシックが好きで、今はアイドルが好きっていう子なんです。3人ともやっている音楽のジャンルも、聴く音楽の系統もファッションも全然違うんですけど、何故か意気投合して(笑)。ずっと仲がいいんですよね。

―なんで仲良くなれたんでしょうね。

古山:3人とも言うんですけど、最初は「こいつとは交わらないだろう」と思っていた者同士なんですよ(笑)。でも気づいたら仲良くなっていて。音大って学費も高いし、『音大出たけど飯食えません』なんて言うと、「でも音大は通えたんでしょう?」と思われるかもしれないですけど、私が通っていた学部の中で、私たち3人が唯一奨学金を借りていた3人だったんです。お金のない3人だったんですよね(笑)。

古山:親に感謝しながら通っていました。音大って、「自宅にグランドピアノがあります」とか「親に機材を買ってもらいました」という子ばっかりだったんですけど、だからこそ、この3人は意気投合できたのかなと思います。

―ラジオを聞くと、菜の花さん含め、自分の手足をちゃんと動かして音楽活動をしていきたい方々なんだろな、と感じました。

古山:「自分の作品を見てもらいたい」という気持ちは強いと思います。ずっと、作りたいものを作っていけるように活動していきたいとは思いますね。

―菜の花さんにとっては、歌を歌うことも昔から身近なことなんですか?

古山:昔から歌を歌うのが大好きで、子どもの頃は敬老会で美空ひばりさんや田畑義夫さんを歌ったりしていました。ただ、バンドをやるようになってからは何故か歌を歌わず、楽器を弾くことに徹していたんですよね。

そこから、大学1年生か2年生くらいの頃に組んだバンドで、私が作詞作曲をして、ボーカルの子に歌ってもらったことがあったんですけど、やっぱり自分が作った曲なので、思い入れが強くて。どうしても、「いや、そうじゃないよ」と思っちゃう。結局、我が強くて私はそのバンドから脱退しちゃったんですけど、「だったら自分で歌った方が早くないか?」と思い始めて、自分で曲を作り、自分で歌うようになりました。

―どんな歌がお好きですか?

古山:私自身がすごく暗い人間なので。自分が作りたいものもそうなんですけど、寄り添ってくれるものに惹かれやすいなと思います。友達が少なかったので、ずっと自分の中で架空の友達を作ったりしていたし。一見、少数派な意見であっても、誰かは共感してくれるような、寄り添ってくれるような……そんな音楽が、きっと今までも好きだったんだろうなと思います。

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