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「自尊心が揺らぐから人は悩む」 犬山紙子に聞く、きれいごとと人生相談の意義

2026.3.23

#BOOK

弱音と自己責任論

ー当時、クソバイスエピソードを集めたら、約8割が女性からだったそうですね。

犬山:私の読者に女性が多かったというのが大きいとは思うんですけど、クソバイスにうんざりしてるのはほぼ女性でした。これは私の主観ですが、女性の方が「男性より感情的で論理的な思考ができない」というポジションに置かれがちなんですよね。そもそもその発想こそが論理的じゃないのですが。また、男性の前で知っていることも知らないふりをしなければいけない空気だとか。

ー「知らなかった! すごーい!」という感じのサービストークをしないといけない。

犬山:私もいまだにやりそうになってびっくりするんですよ。「私、まだこれやるんだ?」みたいな瞬間が全然ある。ただ男性は男性で、クソバイスされたモヤモヤを表に出すと「弱さ」として判断されちゃうから言いづらいという環境はあると思います。自己責任論で「自分が悪いから」と気持ちを押し込めちゃう男性が多いのかなと。

ー弱音を吐けない男性は多そうです。

犬山:「弱音を吐いてもしょうがない、共感されてもしょうがない」という諦めがある気がしますね。

ー弱音はどんどん吐いた方がいいのに。

犬山:おっしゃる通り。つるちゃん(※)も私だけしか言う相手がいないと、私と険悪になった時に誰にも言えなくなるし、私が毎回良い対応ができるわけでもなく。だから男友達と会ったり話したりしているのはパートナーとしてもありがたく見ています。

※犬山のパートナー、劔樹人。漫画家、バンド「LOLOET」のベーシスト。

ー確かに、精神的な逃げ道はいくらあってもいいですもんね。

犬山:そう。つるちゃんが友達の弱音も聞けたら素晴らしいじゃないですか。私は信頼してる友達にはめっちゃ話すんですよ。子育てを始めて以来、一緒にご飯に行くことは月に1、2回に減りましたけど、その代わりLINEがすごい。仲良し4人組のLINEグループは、気づくと300件くらい通知が溜まってます(笑)。しんどいことがあったら、友達しか見ていないXのアカウントに書き込むこともありますし。それにいいねをもらうくらいが楽な話題もありますしね。無意識に使い分けてるのかもしれない。

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