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子どもがいないことで背負わされる葛藤
オカヤ:あと、私は子どもがいないので、子どもがいる人たちのコミュニティと隔絶感があって。若い人とか子どもを見ると、私は大人として何もしていない、なにかしなきゃいけないんじゃないか、みたいな気持ちになるんです。いま連載していて、こんど1巻が発売になる『ひとごとごと』という漫画が、そういう中年女性の話なんですけど。
pha:僕も子どもがいないので、めちゃめちゃ興味あります。
オカヤ:大人ってなんだろう、結婚して子どもを作って、国に貢献する、みたいなことが大人なの? と思ってしまうんですよね。必ずしもなにか責任を果たさなくてもいいわけですけど。子どもを産んだ人だって、別に社会への責任や義務で産んだわけじゃないだろうし。けど……。
pha:そうですね。そのへんは僕もいろいろ考えます。子どもがいないとわりと暇なので、何をするべきか考えちゃいますね。オカヤさんの漫画って、そこで結論を出すわけではなく、いろんな人がいろんなことを考えて惑っている、というところがいいですよね。現実って実際にそんなものだし、わかりやすく「これはこうなのだ」という主張は、いろんなものを切り捨てていると思うので。
オカヤ:ありがとうございます。いまは価値観が転換しているときだから、「こうすべき」というのがわりと強いじゃないですか。それで、瞬発力の高さが求められている感じがありますよね。「ちょっと考えさせて。1か月くらい考えてもいいですか?」と思うようなことでも、即座に何か言わないと「黙っているのか」と言われそうで怖い、と思ってしまいます。自意識過剰なのかもしれないけど。
pha:特にXなどのSNSを見ていると「何か言わなければいけない」と圧をかけられている感じがありますね。何でも表明しないといけないのは窮屈な感じがします。思ってるけど書かないことがたくさんあってもいい。
オカヤ:それに、本当はXで表明してもしょうがない気もしますよね。
pha:みんな何か言わなければいけないような空気になってしまう、Xという空間が異常ですね。
