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NEWS EVENT SPECIAL SERIES
maya ongakuの米国西域記

はじめに

2025.4.11

#MUSIC

みなさんはじめまして。

maya ongakuというヘンテコな名前のバンドをやっています、園田です。本日よりNiEWでの短期連載をさせていただくことになりました。全部で何度の連載になるのか、また連載頻度など具体的には決まっていませんが、よろしくお願いいたします。

まず、僕たちのことを知らない人もいると思うので、少しだけ紹介させていただこう(不自然だが、窮屈なので、ここからは敬語を卒業させていただこうと思う。すみません)。

僕らmaya ongakuはいわゆるバンドというやつで、規模は小さいが、音楽を作ってはレコード作ったり、人の前で演奏したりして、生計を立てている。つまり我々はバンドマンということになる。なんだか聞こえが悪いが、割と真面目にやっている。はず。

メンバーは、神奈川県は江ノ島周辺の地域で生まれた同い年3人組で、僕と高野(ベース担当)は中学の同級生、高野と池田(サックスと鍵盤担当)が高校の同級生である(ちなみに僕はボーカルとギターを担当している)。

高校を卒業し、人生の最も暇な時期とされる大学中になんとなくバンドを始め、むやみやたらに、弾けもしない楽器を触ったりしていたら、いろいろな出会いや縁があり、いつの間にかそれが仕事になってしまった。

レコードデビューというものをしてからもうそろそろ2年になるが、いまだに何が起きているのかわからない。まあこういう時は、ただ流れに乗るしかないのだ。たぶん。

で、この連載はというと、色々ある僕らの活動の中で、もっとも楽しく、もっとも骨が折れ、そしてもっともセンセーショナルな体験を伴う企画である、海外ツアーで起きた出来事を、贅沢にもこの場をお借りして、日記形式で記録していくものである。

僕たちはこれまでにも、海外でのライブ演奏を行ってきたが、海外ツアーというものに行ったのは1度のみ。つまりこのツアーが2度目の海外ツアーとなる。

2023年、デビューしてすぐの秋に行った初めてのツアーは、ヨーロッパとイギリスの13都市をバンドワゴンでドサ周りした(前回のヨーロッパツアーも記憶に残る体験をたくさんした。文章で残さなかったことが悔やまれる)。

今回の目的地は、満を持してのアメリカである。海外ツアーの中でアメリカというのは、鬼門とされている。それにはたくさんの理由があるが、それを伝えるにはまず、海外ツアー事情というものをある程度知ってもらわなくてはならないので、少々お付き合い願いたい。

みなさんがイメージしている、バンドの海外ツアーとはどういうものだろうか。僕が海外ツアーの現実を知る前、というか音楽の仕事に関わる前にイメージしていたのはこういう世界だ。

まず海外のライブハウスやらマネージャーやらが取ってくれたビジネスクラス直行便のチケットで海外に出発。日本で世話をしてくれているマネージャーも同行。現地の空港では通訳とドライバー、現地のファンたちが待ち構える。機材などは事前に輸送ずみで、荷物はRIMOWAのキャリーケースのみである。

ライブハウスに着くとステージの上にはいつも通りのセッティング。楽屋にはワインボトルが用意され、ライブ前にちょっとした乾杯をする。パンパンの会場でのライブは大成功。現地のスタッフや関係者と呼ばれる謎の人たちと打ち上げをし、ホテルに朝帰り。次の日から数日はオフで、その街で過ごすと、他の都市へ行くためにまた空港へ向かう。そのように数都市を周り、日本に戻るとギャラが振り込まれてがっぽがっぽ。

海外ツアーありがとう。音楽ありがとう。

うん、羨ましい。もうわかると思うが、現実はそんなわけがない。ではここから、園田少年の夢物語を、ひとつずつ現実でぶった斬っていこう。

maya ongaku US TOUR dates 2025

Apr 08 Seattle, WA, US|Neumos
Apr 09 Bellingham, WA, US|The Shakedown
Apr 10 Victoria, BC, Canada|Wicket Hall
Apr 11 Vancouver, BC, Canada|The Pearl
Apr 12 Portland, OR, US|Wonder Ballroom
Apr 14 Chico, CA, US|Argus Bar + Patio
Apr 15 Oakland, CA, US|The New Parish
Apr 17 San Luis Obispo, CA, US|SLO Brew Rock
Apr 18 Jacumba Hot Springs CA, US|Jacumba Hot Springs Hotel
Apr 19 Los Angeles (LA), CA, US|Teragram Ballroom
Apr 20 Flagstaff, AZ, US|Coconino Center for the Arts
Apr 22 Santa Fe, NM, US|Tumbleroot Brewery & Distillery
Apr 23 Oklahoma City, OK, US|Resonant Head
Apr 24 Austin, TX, US|APF 25: Kickoff Party

maya ongaku(マヤ オンガク)

2021年、江ノ島の海辺の集落から生まれた園田努、高野諒大、池田抄英による3人組バンドmaya ongaku。魂のルーツを超えたアーシーなサイケデリアを奏でる地元ミュージシャンの有象無象の集合体。その名の由来は、古代文明からではなく、視野の外にある想像上の景色を意味する新造語。「自然発生」と表現する、非生物から生物が生まれるとされる現象の集大成が<maya ongaku>の原点である。2023年5月に1st album『Approach to Anima』をGuruguru BrainとBayon Productionよりリリースし11月にEU/UK TOUR、12月に国内TOURを行い成功をおさめる。2024年8月にNew EP『Electronic Phantoms』を発表。8月にWWWとの共同企画 “rhythm echo noise”ではオランダからFelbmを招聘し開催。TOKYOから世界へ発信する新たな音楽アワード「TOKYO ALTER MUSIC AWARD 2024」の”Best Breakthrough Artists”を受賞する。これまで森道市場、FFKT、FUJI ROCK、朝霧JAM、FUJI&SUNなど多くの国内フェス、また韓国や中国のASIAフェスにも出演。

maya ongaku | linktr.ee/maya_ongaku
Instagram | https://www.instagram.com/maya_ongaku/?hl=ja
Twitter | https://twitter.com/maya_ongaku

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