村田沙耶香の小説『コンビニ人間』が、世界累計250万部を突破した。
2016年に発行され、第115回(2016年)に芥川賞を受賞した同作は、36歳未婚で彼氏のいない古倉恵子が主人公。18年続けるコンビニのバイトだけが自分を世界の歯車に戻してくれるという感覚を抱きながら働く日常を過ごしていたが、新入りの白羽からコンビニ的な生き方を否定される出来事をきっかけに物語が展開。「普通」とは何かを問うリアリズム小説となっている。
作品は44の国と地域で翻訳が決定し、日本国内で195万部超、英国で40万部超を突破。このうち英語版の『Convenience Store Woman』は2018年に刊行され、週刊誌『The New Yorker』では『The Best Books of 2018』に選出されるなどの話題をよんでいた。
反響を受け、文庫版では新デザインの帯が登場。作家・朝井リョウと柚木麻子からのコメントなどが掲載されたものとなっている。
『コンビニ人間』

著者:村田沙耶香
定価:693円(税込)
ページ数:176頁
ISBN:978-4-16-791130-0