ほろびての舞台『光るまで』が10月30日(木)から11月3日(月・祝)まで、東京・浅草九劇で上演される。
2010年に細川洋平が始動させた、ほろびて。2015年からは、より小さな舞台空間での創作を始め、見過ごされる人々を主題にした作品を多く発表し、「物語」の構造を疑いながら、演劇という枠組みを更新するために思索を続けている。
同公演では、2019年初演の、不在と喪失を受容するまでの時間を描いた作品『公園まであとすこし』を原案とした新作を上演する。作 / 演出を務めるのは、細川洋平。出演者には、藤代太一、佐藤真弓、佐藤滋、藤井千帆が名を連ねている。
不在と喪失を受容するまでの時間を描いた『公園まであとすこし(以下、公園)』という作品があり、その再演を考えていたのですが、自分の心が、その作品の全く別の側面を見たいというのです。過去に書かれた言葉を元に、あたかも目の前に、今あるかのように演じていく演劇という行為を、自分なりに押し広げてみる。発話や行いの中に、どのような形で今の社会に漂う不在や喪失が現れてくるのかを解明する。上演を通じて、思索そのものを行う。そこに、ふしぎで、切実で、しょうもない、人間の在り方が浮かび上がってくるのではないかと感じています。過去に作った『公園』を原案として作成した、新作を上演します。どうぞよろしくお願いいたします。
細川洋平

ほろびて『光るまで』

作・演出 細川洋平
2025年10月30日(木)〜11月3日(月・祝)
出演 藤代太一、佐藤真弓、佐藤滋、藤井千帆
消えた。
もうダメかな。
光るまで待ってみようか。
光らないかもしれないけどさ――
消えたもの。終わったもの。
そこにあったもの。
煌々と輝いているものではない、今や古びてしまったあらゆる。時間はいつだって流れ、もう消えてし
まったなら立ち去るのがいいかもしれない。次の場所には、新しい出会いがいくつもあるのかもしれな
い。けれど。
けれど。見つめたい。通り過ぎてしまえるそこで、ここで、じっと。
消えてしまった、ものを、だったものを見つめる。
私はもう一度、それを見たいんだ。
■スタッフ
照明 賀澤礼子(文学座)
音響 尾林真理(ウーハーズ)
舞台監督 西廣奏
宣伝美術 酒井博子(coton design)
記録写真 明田川志保
制作 大橋さつき、ほろびて
■協力 ダックスープ、DASH、株式会社ギフト、バードレーベル、猫のホテル、青年団、滋企画
■提携 浅草九劇
■助成 公益財団法人 セゾン文化財団
■主催・企画製作 一般社団法人 BOOKSO/ほろびて
■会場
浅草九劇
東京都台東区浅草 2-16-2 浅草九倶楽部 2 階
Asakusa Kyugeki
03-6802-8459
■チケット発売日
2025 年 9 月 27 日(土)一般発売
■お問い合わせ
ほろびて
hrbtooie@gmail.com