特別展『天空のアトラス イタリア館の至宝』が、10月25日(土)から2026年1月12日(月・祝)まで大阪・天王寺の大阪市立美術館で開催される。
日本とイタリアの国交160周年を記念し、大阪・関西万博のレガシーを文化的に継承することを目的とする同展。大阪・関西万博のイタリア館で展示された作品の一部が展示される。
同展では、「L’Arte Rigenera la Vita(芸術が生命を再生する)」をテーマとしたイタリア館でアジア初公開された彫刻『ファルネーゼのアトラス』のほか、ラファエロの師であるピエトロ・ヴァンヌッチ(通称ペルジーノ)の絵画『正義の旗―聖フランチェスコ、シエナの聖ベルナルディーノ、祈る正義兄弟会の会員たちのいる聖母子と天使』、レオナルド・ダ・ヴィンチの『アトランティコ手稿』第156紙葉と第1112紙葉が展示される。



特別展は日時指定予約優先制で、大阪市立美術館ホームページのオンラインチケットにて日時予約が必要となっている。
出展作品について
古代彫刻の最高傑作と称される《ファルネーゼのアトラス》は、重い天球を抱えるギリシア神話の巨神アトラスを象り、その天球に精緻に刻まれた星座や黄道十二宮とともに、古代彫刻の真髄を伝える極めて希少な作品です。
ルネサンス時代に活躍した「万能の天才」レオナルド・ダ・ヴィンチの《アトランティコ手稿》は、数学・天文学から植物学・動物学、さらには土木工学や軍事技術にまで及ぶ幅広い知的探究を収め、レオナルドの高い知性を余すところなく示しています。
さらに、レオナルドと並び称されるラファエロ。その師であり大きな影響を与えた巨匠ペルジーノの代表作《正義の旗》は、ペルージャの宗教団体の行列のために描かれ、深い信仰心と精神性を見事に表現しています。
このたびの展覧会は、古代ギリシアの精神からルネサンスの創造力へと連なる人類の美と叡智の系譜を一堂に体感できる、極めて貴重な機会となります。歴史を超えて輝き続ける傑作の数々を、ぜひ多くの方々にご鑑賞いただきたいと強く推薦いたします。
本展監修者:神戸大学大学院教授 宮下規久朗
『天空のアトラス イタリア館の至宝』

会期
2025年10月25日(土)~2026年1月12日(月・祝)
※災害などにより、変更となる場合があります。
時間
午前9時30分〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日
月曜日(祝日の場合は開館し、翌平日休館)、12月29日~1月2日
※災害などにより、臨時で休館となる場合があります。
会場:大阪市立美術館 大阪市天王寺区茶臼山町1-82(天王寺公園内)
観覧料 :一般1,800円(1,600円)高大生1,500円(1,300円)小中生500円(300円)
※()内は20名以上の団体料金。
※当日券の購入・予約は10月18日0:00より公式オンラインチケットと各プレイガイドにて開始します。
※未就学児、障がい者手帳などをお持ちの方(介護者1名を含む)は無料(要証明)。障がい者手帳等は日本の都道府県知事から交付を受けたものに限ります。
※大阪市内在住の65歳以上の方も一般料金が必要です。
※特別展観覧料で企画展示もご覧いただけます。
主催:大阪市立美術館、朝日新聞社
後援:イタリア大使館、在大阪イタリア総領事館、イタリア文化会館-大阪、公益財団法人大阪観光局(予定)、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会(予定)
協賛:アルテリア、JR西日本
協力:大阪市立科学館
お問い合わせ:大阪市総合コールセンターなにわコール
TEL06-4301-7285(午前8時~午後9時年中無休)
NiEW編集部からのコメント
いつ近くを通っても大変な行列だったイタリア館。彫刻をぐるりと一周鑑賞 / 撮影できるのも新鮮で、改めてまた見るとまた違う発見がありそうだなと思います。こういう機会を万博閉幕後にも続けて設けて頂けるのが嬉しいです。
万博後の関連施設が他にもあちこちにあるみたいなので、併せて巡るのも楽しそうですよね。
(編集部・山本)