食む派の舞台『暮らしとペニス/音楽とヴァギナ』が10月23日(木)から26日(日)まで、東京・池袋のスタジオ空洞で上演される。
はぎわら水雨子が2022年1月に旗揚げした、食む派。生活や暮らしの身近なモチーフを、コミック的表現を用いて風変わりに取り上げ、最終的に「そう言われたらそうかもしれない」という納得感をもたらす作風を特徴としている。
同公演は、2人の役者それぞれのひとり芝居を軸に、3部構成で紡ぐ「わたしたちにとっての性器について」の物語。性にまつわる悪意やひとの暴力性を、ユーモラスでありながら淡々と、切実な悲哀をもって描く。作 / 演出を務めるのは、はぎわら水雨子。出演者には、夏アンナと藤家矢麻刀が名を連ねている。
また、同公演は性表現や露悪表現の描写を多く含むため、15歳未満の観劇は不可となっている。そのほか、トリガーアラートも公開されている。

久しぶりの食む派の新作公演の予定をお知らせすることができ、とても嬉しいです。
この数年は、この作品に出てくるようなことばかり考えてきたような気がします。
自分や隣に居合わせた誰かとの果てしない溝、絶望的な分かり合えなさ、拾い上げられることのない小さな違和感。
歩いていて、道端に落ちている汚れたタオル一枚にも気持ちが入り込んでしまう時があって、私はこのタオルのことをこれからも忘れないようにしたいと思うことがあります。でも、そのタオルを持ち帰ってきれいに洗うわけではない自分もいます。ここで全てを語ることは難しいのですが、センセーショナルなタイトルであるので、今まで食む派のことを知らなかった方々にも、きっと情報が届くのではないかと思っています。
この作品を観たり観なかったりする選択や余地がすべての人にあるようにと、このタイトルをつけました。
たくさんの逡巡を数年ほど繰り返し、様々な方の力を借りて、企画が具体的に動き出しました。逆に、今まで観てくださっていた方は、どんなことが起こるのだろう?今までと何が違うのだろう?と思うかもしれません。でも、今まで描いてきたことと何も変わらず、今回も、どこかにはきっといるごく小さな個人の切実なおしゃべり、になったような気がします。
ただ、その深度が今までより深いだろうなと思うので、なるべくお互い元気で健康で、ニュートラルな状態で、無理せず劇場でお会いできたらと思います。でもどうか、ガチガチに緊張せず、しかし適度な距離をとって観ていただけたら。
はぎわら水雨子
笑っても泣いても大丈夫です。ごくごく、個人的な気持ちでご覧いただければと思います。
食む派 新作公演 『暮らしとペニス/音楽とヴァギナ』

2025年10月23日(木)~26日(日)
脚本・演出
はぎわら水雨子
出演
夏アンナ
藤家矢麻刀
本公演は 刺激の強い表現を含みます。
15歳未満(14歳以下)の方の観劇はご遠慮ください。
詳細は最下部に続きます。
『暮らしとペニス』…本物ではない—だが常に怒張したペニスが心についている女。
ある日 女は空から落ちてきた睾丸を拾い、どこかにいるかもしれない「金玉の君」を探し求める。
静かな怒りと自認のありかを確かめるように、女は自分の心にペニスがある意味を日々の生活で考え続ける。
『音楽とヴァギナ』…ヴァギナの渡り鳥を自称するアコースティックギターの流しの男は、失くした睾丸を探す旅を続けている。
睾丸を喪失し、自身の所在と性欲の拠り所に疑問を持ち始めた男は、今まで渡ってきたヴァギナを懐古し唄いながら、自分が『恋』だと称してきたものはなんだったのかを考え続ける。
アンチ・ロマンチックを掲げつつ、どこかロマンチックに、性にまつわる悪意やひとの暴力性を、ユーモラスに淡々と、まっすぐ切実に悲哀をもって描く。
2名の俳優それぞれの一人芝居を軸に三部構成で紡ぐ「わたしたちにとっての性器について」の物語。
【公演スケジュール 】
2025年10月
23日(木)19時
24日(金)14時★、19時
25日(土)14時、19時★
26日(日)13時、18時
全7ステージ。
★=終演後、約20分程度のアフタートーク有。
●10月25日(土) 19時開演の回のゲスト…意志強ナツ子 様(漫画家・漫画講師)
●10月24日(金) 14時開演の回のゲスト…後日発表
受付、開場は開演の30分前。
上演時間は約100分予定。
【チケット料金】
前売:3800円
当日:4000円
当日精算(現金のみ)・全席自由席
●チケット予約
https://reserve.tolpa.jp/reserve/8478526/ticket
予約開始:8月1日(金) 20時〜
【会場】
池袋・スタジオ空洞
http://studiokudoh.blogspot.com/p/blog-page_790.html
〒171-0014 東京都豊島区池袋3丁目60-5 地下1階
JR線・東武線・西武線・東京メトロ各線「池袋駅」
西口下車 徒歩約10分
【スタッフ】
楽曲:原里穰
舞台監督:河井朗
照明:中村仁(黒猿)
音響:大嵜逸生
ドラマトゥルク:蒼乃まを
演出助手:小関悠佳
宣伝美術:はぎわら水雨子
制作:大橋さつき
当日運営:小島淳之介
主催:食む派
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京[スタートアップ助成]
協力:黒猿、青年団 、ルサンチカ(五十音順)
東京舞台芸術祭 2025 Open Call Program 参加事業
【※前提となる作中表現・観覧推奨年齢について※】
性表現、露悪表現の描写を多く含むため、15歳未満(14歳以下)の方の観劇はご遠慮くださいませ。
∟ 性表現、露悪表現とは…性行為、隠語、放送禁止用語、性風俗用語、差別用語の演出、発言など。
性表現についてはおもに自慰行為、登場人物が自身の過去の性体験を語ることなどを指します。
実際の俳優の肉体–性器ではなく、小道具としての性器に触れます。また、脱衣を伴う素肌の露出はございません。
公演内容についてや、トリガーアラート等の詳細は以下のドキュメントにまとめておりますので、ご覧くださいませ。
https://docs.google.com/document/d/1XTQ84pckiBT6J–ofnp1vv05oU98azJjeoZYnSB2VUs/edit?usp=sharing
※内容は日々更新されます。更新の際はSNS等でお知らせします。
ご不安な点は、食む派メールアドレス【8ham6uha8@gmail.com】へお問合わせください。