キルハトッテの舞台『チョコレイト』が5月21日(水)から25日(日)まで、東京・下北沢の小劇場楽園で上演される。
キルハトッテは、劇作家で演出家の山本真生と俳優の吉沢菜央による創作ユニット。今を生きる人々の感覚を、奇妙で身近なモチーフに落とし込み、コラージュする作風が特徴となっている。
同公演は、バレンタインデーを舞台に、結婚を控えた主人公が、死んだはずの初恋の彼との再会を通して、自らの感情と恋愛という物語に向き合い、自分の意志で選ぶ愛のかたちと、その先にある家族のかたちを探るというストーリーとなっている。出演者には吉沢のほか、中嶋千歩、竹内蓮(劇団スポーツ)、狩野瑞樹(三転倒立 / ザジ・ズー)、関彩葉、濱野ゆき子が名を連ねている。

私は「ロマンチック・ラブ・イデオロギー」が隠してしまっている生き方の選択肢があるのではないかと思う。
固定の価値観に囚われず、好きな相手と好きに一緒に居るための人生の選択とはなんなのかをクリエイションを通して考える。また、私は恋をしているのか「誰か」にさせられているのか分からなくなる時がある。
幼い頃から、周りには恋愛の物語が溢れていて、「ロマンチック・ラブ・イデオロギー」に則って幸せになる登場人物たちをたくさんみてきた。恋愛を楽しいと思うと同時に、この幸せは「物語」に植え付けられたものなのではないだろうかと思ってしまう瞬間がある。だからこそ、今回は「物語」の構造を借りてこの感覚に向き合ってみたい。
キルハトッテは過去公演を通して現代における「家族」について描いてきた。
キルハトッテvol.2『どこどこのどく』では「キスをしたい相手と結婚する相手は一緒じゃないといけない?」というセリフが登場し、恋愛を介さずに友人のまま家族になることを望む関係性を描いた。
また、キルハトッテvol.4『そろそろダンス。』は実家の子供部屋で過ごす、未婚の女性が主人公であった。彼女は想像の中で人生にあり得た数多くの可能性を経験し、死んでいく。1人で生きる人生を肯定することを目指した作品である。今作では、「恋愛」の大きなイベントであるバレンタインデーをモチーフに、結婚を目前に控え、パートナーとの関係性に悩んでいる主人公が、死んでしまったはずの、初恋の彼が現れたことで起きた様々な事件を乗り越える過程で、自らの感情を見つめ、主体性のある恋を取り戻した先でパートナーとの家族の形を考え直していく様子を描く。
作・演出 山本真生
キルハトッテvol.5 『チョコレイト』

出演:
中嶋千歩、竹内蓮【劇団スポーツ】、 狩野瑞樹【三転倒立/ザジ・ズー】、関彩葉、吉沢菜央【キルハトッテ】、濱野ゆき子
あらすじ:
結婚式を目前に、パートナーから婚約破棄を切り出されてしまったヒナ。
理由は「オレの歯は全部差し歯なんだ」
そんな時、初恋のあの人が、あの頃の姿のままで現れる。
10年前のバレンタインデー、ヒナは彼に告白をした。
今日は、あの時の返事をしに来たのだと言う。
「えっと、結婚しますか?」
彼は死んでしまったはずなのに…。
好きなあなたと、好きに一緒にいるための話をしよう。
公演日時:
5月21日(水) 19:00
5月22日(木) 19:00
5月23日(金) 14:00・19:00
5月24日(土) 14:00・19:00
5月25日(日) 12:30・17:00
※開場は開演の30分前
会場:下北沢小劇場 楽園(井の頭線、小田急線下北沢駅から徒歩3分)
〒155-0031 東京都世田谷区北沢2丁目10-18地下1階
チケット:3月14日予約開始(当日精算)
https://ticket.corich.jp/apply/365392/
(CoRich)
一般 3,500円
U30 3,000円
U22 2,500円
U18 1,000円
※全席自由席
※前売り・当日は同料金
※割引をご利用の方は年齢を証明できるものをお持ちください。
スタッフ:
舞台監督: 松林京子、舞台美術:伊東あおい、演出助手: 佐藤琢磨、照明:中村仁【黒猿】、照明操作:村上桜佳、音響:近藤海人【かまどキッチン】、音響操作:三島渓、衣装:岡花暖
、制作:石塚晴日【ぺぺぺの会】、宣伝美術:酒井まりあ【タイダン】
主催:キルハトッテ
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京【スタートアップ助成】
問い合わせ:kiruhatotte@gmail.com(制作)