音楽 / 芸能事務所のクラウドナインと、宇宙とデジタルの融合に取り組む企業のスペースデータが「人工生命アーティスト」を打ち上げるプロジェクトを発足させた。
同プロジェクトは「宇宙×アーティスト」をテーマに、Ado、shallm、平手友梨奈などのアーティストやクリエイターをマネージメントするクラウドナインと、「宇宙の民主化」を掲げるスペースデータがタッグを組んだもの。人工生命(Artificial Life)研究の成果を社会で応用することに取り組む企業であるオルタナティヴ・マシンが、人工生命関連の技術監修を務める。
ALifeとも呼ばれる人工生命は、自律性、進化、意識など、あらゆる生命現象をコンピュータやロボット、化学反応などを用いて作りながら探求する研究分野。AIが人工的につくった人間のような知能システムだとすると、ALifeは人工的につくった生命システムとされ、終わることなく進化し続ける人工システムなど生命的な技術の開発が期待されている。

同プロジェクトでは、クラウドナインのアーティストクリエイティブと、スペースデータの宇宙分野における技術知見、及び宇宙技術と他の技術領域の交流からオープンイノベーションを起こす知見を組み合わせ、人類の表現の制約を超越した「新しいエンタメ経済圏」を生み出すことが目指される。
プロジェクトは3つのフェーズに分けられ、フェーズ1では人工生命が自律的に進化する基盤を構築するために、SNSなどのコミュニケーションを通じてデジタル上の環境で学習を行う。フェーズ2では、3年以内を目標にフェーズ1で基盤が整えられた「人工生命アーティスト」を宇宙空間へ打ち上げ、地球上のアーティストとの共創や、宇宙での体験と記憶を自己複製によりリレーすることを通じて、宇宙から地球に向けた新しいアーティストエコノミーを創造することが目指される。最終のフェーズ3では、フェーズ2で創造された人工生命による自律的なアーティストエコノミーや、人類との共創による自由で多面的なエンタメ表現を誰もが楽しめるインフラとして構築することが見据えられている。

なお、同プロジェクトでは発足にあたり、360度あらゆる領域でのパートナーシップを募集している。