8月9日(金)より公開されるメキシコ映画『夏の終わりに願うこと』(原題:Tótem)の本予告が解禁された。
病気の父と久々に再会する夏の1日を通して、揺れ動く少女の心をみずみずしく描く同作。7歳の少女・ソルは、父・トナの誕生日パーティーのため祖父の家を訪ねる。ソルは、病気で療養中の父と久しぶりに会えることを喜ぶが、「身体を休めているから」となかなか会わせてもらえない。従姉妹たちと無邪気に遊びまわることも、大人たちの話し合いに加わることもできず、苛立ちや不安が募るばかりのソル。やがて父との再会を果たしたとき、それまで抱えていた思いが溢れ出し、ソルは「新たな感情」を知る。
『東京国際映画祭』ほか70以上の映画祭で上映されたほか、『PERFECT DAYS』『関心領域』などと並び『第96回アカデミー賞』国際長編映画賞のショートリストにも選出されるなど、世界で注目を集めている同作。監督を務めたのは、アメリカの大手映画メディア・インディワイヤーが「メキシコ映画界の新たなパイオニア」と評した新鋭リラ・アビレス。ソル役で主演を務めるのは、同作が映画初出演となるナイマ・センティエス。
解禁された本予告は、「わたしのお願いは何だと思う?」「パパが死にませんように」とソルが語りかけるシーンから始まる。療養中の父を喜ばせるためにピエロのコスチュームを身に纏ったソルや、父の誕生日パーティーの準備を進める親戚たちの姿が映し出されるも、当の父の容態は深刻で、気軽に面会も許してもらえない。病状に伏す父を想い「いつ世界が終わるの?」と呟くソルの姿が、メキシコの地に息づく様々な生命たちと共に切り取られている。
『夏の終わりに願うこと』(原題:Tótem)

監督・脚本:リラ・アビレス
出演:ナイマ・センティエス、モンセラート・マラニョン、マリソル・ガセ、マテオ・ガルシア・エリソンド、テレシタ・サンチェス
2023年/メキシコ・デンマーク・フランス/カラー/スタンダード/95分/原題:Tótem
日本語字幕:林かんな 配給:ビターズ・エンド 後援:メキシコ大使館
© 2023- LIMERENCIAFILMS S.A.P.I. DE C.V., LATERNA FILM, PALOMA PRODUCTIONS, ALPHAVIOLET PRODUCTION
【STORY】ある夏の1日。7歳の少女・ソルは、母に連れられて父・トナの誕生日パーティーのため祖父の家を訪ねる。病気で療養中の父と久しぶりに会えることを無邪気に喜ぶソルだったが、準備に駆け回る家族の異変に気が付いていく。よろこびや戸惑い、希望や不安…それぞれが抱える思いが交差するなか、パーティーが始まろうとしていた――。