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平成生まれも楽しめるロスジェネ世代ドラマ『ラムネモンキー』
—続いて、明日菜子さんと藤原さんがベストに挙げている『ラムネモンキー』についてお願いします。
明日菜子:レビュー記事にも書いたんですが、中年男性3人がお茶をしてる画が本当に衝撃的なんですよね。中学当時の部活顧問・マチルダの失踪事件をきっかけに、反町隆史さん、大森南朋さん、津田健次郎さんの3人がたびたび喫茶店に集まって、事件の真相を調べていくのですが、至るどころに男性のケアや、中年男性たちの理想の関係性みたいなものが詰まっていて、毎週グッときています。
登場人物の3人はいわゆるロスジェネと言われる世代ですよね。私は平成生まれなんですが、全然違うように見えて、実は近しいところがあるのかもしれないと思いました。福本莉子さんと濱尾ノリタカさんがおじさん組の会話に参加するんですけど、不思議とコミュニケーションを築けるのも納得します。あと、もう、とにかく反町さんが本当に素晴らしくて、運命的な役だなとも思いました。
藤原:中学時代の回想も描かれますが、子どもの目線からこう見えていた大人が、大人になってから振り返ると実はこうだったという設定も、日本のドラマではあまりないですよね。マチルダ役の木竜麻生さんも、とてもマドンナ的で素敵です。
北村:50代のおじさん達が、小さい頃を思い出すような話なので、ノスタルジーに傾くかと思いきや、今の自分も否定しないというか、「選んできたことは間違いじゃなかった」みたいなことを3人で確かめ合うのも、すごく良いなあと思いながら見ています。
藤原:世代ごとのキャラクターの違いが描かれるのも興味深いです。生瀬勝久さんが演じる、かつてはレンタルビデオショップの店長で今はお金持ちになっている人物は、主人公たちより上の世代ですよね。世代でこんなに金銭感覚が違うのかと驚きました。
明日菜子:おじさんの解像度が高いですよね(笑)。
—生瀬さんのキャラクターには、脚本家・古沢良太さんの実体験が含まれている気がしますね。先生方も、いろいろなキャラクターの人々が出てきて、それぞれに様々な背景を抱えていたことが後から分かってくる展開が毎回グッときちゃうんですよね。
明日菜子:SNSでも、そういう感想を見かけます。裏番組に『冬のなんかさ、春のなんかね』という今期の注目作がありますが、こちらにもコアなファンがいる印象ですね。