映画『海辺の一日 4K レストア』が7月10日(金)からBunkamura ル・シネマ 渋谷宮下、角川シネマ有楽町、シネマート新宿ほか全国で公開される。
1983年に発表された同作は、エドワード・ヤンの長編監督デビュー作であると同時に、撮影監督のクリストファー・ドイルの長編デビュー作ともなっている。13年ぶりに再会した2人の女性の会話を起点に、恋愛、結婚、家族、父権的秩序からの自立など、急速に変化していく時代の痛みと、見ないふりをしてきた感情が静かにほどけていく過程を、ひとりの女性の人生を通じて描いている。
同作が日本で一般劇場公開されるのは今回が初となり、公開にあわせて、日本版ビジュアルと日本版予告編も公開された。星野源の”Star”や Teleの“残像の愛し方”などのミュージックビデオも手がけてきた岡本太玖斗によって制作された日本版ビジュアルは、淡々とした風合いの中にある渦巻く感情の気配を、登場人物の目線と歪なタイトル文字で表したものとなっている。
8月21日(金)からはBunkamura ル・シネマ 渋谷宮下で、エドワード・ヤン監督の作品『恐怖分子 デジタルリマスター』も公開される。
『海辺の一日 4K レストア』の公開にあわせ、濱口竜介と三浦哲哉によるコメントも公開された。
エドワード・ヤンのビッグ・バン。始まりにもかかわらず、まるで「これが最後」かのような衝迫すら感じる。既にすべてがここにある。やつれてなお、生気を漲らせるシルヴィア・チャンの表情と、髪が、何より心に残る。
濱口竜介(映画監督)
潤沢な資金などあるわけもなく、若い友だちが老けメイクで出演している風なのにどうしてこんなにも自由で切実でかっこいいのか。ここから伝説が始まる……すごい!
三浦哲哉(青山学院大学教授/映画研究・評論)
『海辺の一日 4K レストア』

1983年|台湾|カラー|167 分
監督:エドワード・ヤン/脚本:エドワード・ヤン、ウー・ニェンツェン/撮影:クリストファー・ドイル、チャン・ホイゴン/編集:リャオ・チンソン/録音:ドゥ・ドゥチー/出演:シルヴィア・チャン、フー・インモン、マオ・シュエウェイほか
公開日:7月10日(金)、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、角川シネマ有楽町、シネマート新宿ほか全国公開
提供:JAIHO 配給:TWIN 配給宣伝:グッチーズ・フリースクール
公式HP:the-day-on-the-beach-4k.com
Xアカウント:@ontheBeach0710 https://x.com/ontheBeach0710
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<あらすじ>
佳莉(ジャーリィ/シルヴィア・チャン)は、小さな町の医師の娘として、親への服従を重んじる伝統的な価値観のもとで育った。父の権威に逆らえず、愛を失っていく兄・佳森(ジャーセン/ミンシ・アン・ツォー)の姿は、彼女に深い衝撃を与える。やがて佳莉は、父が望む結婚を拒み、同級生の徳偉(ドゥウェイ/デヴィッド・マオ)との結婚を選んで家を出る。一方、佳森の元恋人である蔚青(ウェイチン/フー・インモン)は、留学先のオーストリアから帰国した才能あるピアニストとして活躍していた。佳莉の自由な決断に憧れを抱いていた彼女だったが、佳莉の結婚生活は、次第に理想とかけ離れたものになっていく。
ある日、佳莉は警察に呼び出され、海辺へ向かうことになる。そこで彼女は、夫との歳月、自分が選んできた人生、そして見ないふりをしてきた感情と向き合い始める。過去をたどるなかで、彼女の中に封じ込められていた時間が、少しずつ姿を現していく。
『恐怖分子 デジタルリマスター』

1986年|香港・台湾|カラー|109 分
監督・共同脚本:エドワード・ヤン/共同脚本:シャオ・イエー/編集:リャオ・チンソン/録音 ドゥ・ドゥーチー/主題曲演唱:ツァイ・チン/出演:コラ・ミャオ、リー・リーチュン、チン・シーチェ、クー・パオミン
公開日:8月21日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下で公開
提供:JAIHO 配給:TWIN 配給宣伝:グッチーズ・フリースクール
Xアカウント:@terrorizers0821 https://x.com/terrorizers0821
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<あらすじ>
80年代半ばの台北。街で起きた銃撃事件を偶然撮影した若い写真家は、その現場から逃げ出した少女の姿をカメラに収める。一方、医師の夫と暮らす女性作家は、新作の執筆に行き詰まり、夫とのあいだにも微かな亀裂を抱えていた。出版社に勤める元恋人、事件を追う刑事、街を漂う若者たち――無関係に見える人々の人生は、あるいたずら電話をきっかけに、思いもよらないかたちで少しずつ結びついていく。誰かの孤独、誰かの嘘、誰かの欲望。ささいな選択や偶然のすれ違いは、やがてそれぞれの関係に見えないひずみを生み、日常の奥に潜んでいた不穏を浮かび上がらせていく。交わるはずのなかった人々の運命は、静かに、しかし確実に絡み合い、やがて取り返しのつかない地点へと向かっていく。