映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』が、3月27日(金)に全国公開される。
日本の音楽シーンに革命を起こした名もなき若者たちによる熱狂を描いた同作の舞台は、まだ「インディーズ」という概念すら存在しなかった1978年の東京。偶然ラジオから流れたSex Pistolsに衝き動かされた青年・ユーイチ(峯田和伸)と、バンド・TOKAGEのボーカル・モモ(若葉竜也)らを中心としたムーブメント、のちに「東京ロッカーズ」と呼ばれる実話を基にした物語。スマートフォンもSNSも存在しない時代に、楽曲も録音スタジオもレコードもすべて自分たちで創りあげ、メジャーしかなかった世界にインディーズというスタイルを確立。自主レーベルを設立しただけでなく、着席が常識だったライブにオールスタンディングを導入し、ロックフェスまで開催。今日まで脈々と受け継がれているDIYの精神を描いている。
現在のインディーシーンを見渡せば、自主企画の開催や来場者特典の制作など、確立されたフォーマットの中で付加価値をつけるような、どこか「スカした」クールな態度でスマートにDIYを実践するスタイルがひとつの主流になっている。しかし、録音スタジオからレコードのプレス、さらには「オールスタンディング」というライブスタイルに至るまで、すべてをゼロから自分たちの手で切り拓かなければならなかった1978年の彼らのDIYは、汗まみれで徹底的に泥臭い。
今回公開されたキャラクター映像からは、そんな時代特有の空気感と生の熱量がひしひしと伝わってくる。「表現者はパンツなんか履かない!!!」と言い放つ過激なパフォーマンスや、一切の媚びを持たない彼らの佇まいは、ただ純粋に自分の音を鳴らしたいという欲求そのもののように感じる。
映像のBGMには、ザ・スターリンやフリクション、ZELDAといった当時のリアルな楽曲が使用されている点も見逃せない。タイトで鋭角的なドラムのビートや、荒々しくも説得力のあるバンドアンサンブルは、ロックの初期衝動を見事に体現している。
情報もツールも溢れ、洗練された音楽が容易に手に入る現代。何かに熱狂することを斜に構えて笑う「冷笑文化」が蔓延る今の時代だからこそ、この一切のフィルターを持たない彼らの衝動は、私たちの胸の奥深くを激しく突き刺すだろう。
『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』

タイトル:『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』
公開日 : 3月27日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
企画製作・配給:ハピネットファントム・スタジオ
クレジット:©2026映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』製作委員会
【物語】
これは事実を基にした物語。1978年、偶然ラジオから流れたセックス・ピストルズに衝き動かされた青年カメラマンのユーイチは、小さなロックミニコミ雑誌「ロッキンドール」に出会い、とあるライブハウスへと足を運ぶ。そこで出会ったボーカルのモモ率いるバンド「TOKAGE」のライブに衝撃を受け、無我夢中でシャッターを押した。そこは音楽もバンドも観客たちも何にも縛られない生のエネルギーに溢れた異空間だった。正式にカメラマンとしてライブの撮影を依頼されたユーイチはモモたちと交流を重ねる。やがて彼らの音楽は瞬く間に若者たちを熱狂させ、そのムーヴメントは“東京ロッカーズ”と呼ばれ、日本のロックを塗り替えていく。世界を変えたのは、才能だけじゃない。音に賭けた、名もなき若者たちの衝動だった。
峯田和伸 若葉竜也
吉岡里帆 仲野太賀 間宮祥太朗 中島セナ
神野三鈴 浜野謙太 森岡龍 山岸門人
マギー 米村亮太朗 松浦祐也 渡辺大知
大森南朋 中村獅童
監督:田口トモロヲ
原作:地引雄一「ストリート・キングダム」
脚本:宮藤官九郎
音楽:大友良英
企画製作・配給宣伝:ハピネットファントム・スタジオ
©2026映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』製作委員会
公式X/Instagram:@streetkingdomjp