韓国映画『済州島四・三事件 ハラン』(原題:『한란』)が、4月3日(金)より東京・ポレポレ東中野ほかにて全国順次公開される。
同作の舞台となるのは、2007年にユネスコの世界自然遺産に登録され、リゾート地としても人気の高い韓国・済州島。済州島では1948年4月3日、外国勢力による干渉に反発した一部の島民が武装蜂起したことをきっかけに、政府が3万人にも及ぶ無差別虐殺を行った「済州島四・三事件」が発生した。同作は、韓国現代史の中で長らく語られてこなかった「済州島四・三事件」を題材に、母と娘の命がけの逃避行を描く。
6歳の娘と引き離される母親・アジンを演じるのは、天才子役としてデビューし、『神と共に』2部作や『無垢なる証人』などで演技派女優へと成長したキム・ヒャンギ。監督 / 脚本を手掛けたハ・ミョンミは、商業映画の脚本家としてキャリアを積み、移住した済州島で「名もなき女性の犠牲者たちの姿を描きたい」という思いから同作を企画。史実をもとにした、母と娘の物語を完成させた。日本公開の決定に寄せ、ハ監督とキム・ヒャンギによるコメントも到着している。
『済州島四・三事件 ハラン』を準備する中で、済州島四・三事件の歴史が日本に定住した済州の人々の時間とも深く繋がっていることに直面しました。あいち国際女性映画祭での最初の出会いが日本公開にまで繋がった今の過程は、歴史的文脈の中で私にとって特別な縁のように感じられます。今回の日本公開を通じて、済州島四・三事件の記憶が国境を越え、日本だけでなくより多くの場所へと繋がっていくことを願っています。
ハ・ミョンミ(脚本・監督)
あいち国際女性映画祭での出会いが素晴らしい記憶として残っていましたが、こうして日本の劇場公開にまで繋がることができて本当に幸せです。韓国の重要な歴史の一部に興味を持ってくださり感謝します。日本と韓国の優れた作品が交流し、互いに良い影響を与え合えることを願っています。
キム・ヒャンギ(俳優)
併せて解禁された予告編映像は、幼い少女ヘセンが母アジンと引き裂かれる様子から始まる。軍人が6歳のヘセンに「昨晩、山から降りてきたろ?」と冷酷に詰め寄る姿や、村を焼き払う様子、娘の安否を心配するアジンが、周囲の制止を振り切って娘との再会を果たすも軍人に見つかってしまい「ただの海女です。暴徒じゃありません」と命を請う姿が映し出されている。映像の最後は「この恐ろしい惨劇をあなたと私が忘れてしまったら、誰が記憶にとどめるというの?」というセリフとともに、逃げ延びようとする2人の後ろ姿で締めくくられている。
さらに、日本版のポスタービジュアルも公開された。暗い洞窟の中で目隠しをした少女と、娘を守ろうとする母の強い眼差しが切り取られたビジュアルに、「また一枚、歴史の闇が剥がされる―」というコピーが添えられている。
映画『済州島四・三事件 ハラン』

出演:キム・ヒャンギ(『神と共に』2部作、『無垢なる証人』、『雪道』)、キム・ミンチェ、ソ・ヨンジュ、キム・ウォンジュン
脚本・監督:ハ・ミョンミ プロデューサー:ヤン・ヨンヒ 撮影:オム・ヘジョン 音楽:キム・ジヘ 音響:ムン・チョルウ
編集:イ・ヨンジョン 照明:シン・テソプ 美術:キム・ジンチョル
2025年|韓国|韓国語|カラー|119分|シネスコ|5.1ch|原題:한란 ©Whenever Studio
配給:シネマスコーレ、MYSTERY PICTURES
X: @hallan_film
4月3日(金)ポレポレ東中野ほか全国順次公開
【STORY】
1948年4月3日、外国勢力による干渉に反発した済州島の一部島民が武装蜂起したことに端を発した「済州島四・三事件」。同年10月から政府が海岸線から5キロ以上離れた地域を「敵性区域」とみなし、“出入りする者は無条件に射殺する”という布告文を発令。村民たちは難を逃れるため、漢拏山(ハルラサン)を目指す。一時的に村を出ることになったアジンは、村に残した6歳の娘ヘセンのことが心配でたまらない。その頃、村では韓国軍が老人たちを容赦なく射殺していた。生き残ったヘセンは、母を捜してひとり山へと向かう。奇跡的に再会した母と娘は、生き延びるため命がけの逃避行を始める――