sugar plantが、結成30周年を締めくくるニューアルバム『one dream, one star』を3月18日(水)にリリースする。
1993年の結成以来、日本のインディーポップ、ドリームポップのオリジネイターとして、海外を中心にカルト的な支持を集めてきたsugar plant。近年ではSpotifyの月間リスナー数が8万人を超え、アメリカやヨーロッパの20代、30代を中心に新たなファン層を獲得しているという事実は、彼らの音楽が時代を超えて再評価されていることを物語っている。
今、改めてsugar plantに注目すべき理由は、日本の音楽シーンの潮流とも無関係ではない。近年、XなどのSNSを中心に、空間系のエフェクターで音像を飽和させたサウンド、広義には「シューゲイザー」と認識される音楽が若いリスナーのあいだで支持を集めている。sugar plantの音楽にも、そうした空間的な広がりや淡いサイケデリアといった、シューゲイザーに通じるエッセンスが確かに息づいている。
音の壁に包まれるような没入感は確かに魅力的だが、sugar plantがもう1つ提示するのは、それとは対照的でありながら、同じように心地よい「隙間」でもある。
とりわけ注目したいのは、楽曲を支えるドラムのアプローチだ。彼らの楽曲におけるドラムは、ビートのシンプルさとバランス感覚が際立っており、楽曲に決して「無駄な情報」を与えない。この慎重な引き算は、インディーポップを好むリスナーが求める「音楽を聴いている時にストレスを感じずに、ラフに聴きたい」という無意識の欲求に、完璧な回答を提示しているように思う。
過剰な情報や音圧に溢れた現代において、sugar plantが体現する「引き算の美学」と、空間を優しく満たすドリーミーなサウンドは、一種のシェルターとして機能するのではないだろうか。海外での再評価が先行している彼らだが、本作をきっかけに、日本の若い世代にもこの「ストレスフリーな陶酔」が発見され、リスナー層がさらに広がっていく予感がする。
アルバムからの先行シングルとして、1月14日(水)より新曲”calling”の配信もスタートしている。30年を経て到達した「静かで洗練された現在地」を、ぜひ体感してほしい。
sugar plant『one dream, one star』

1.sunrise
2.calling
3.anything
4.flow (Album Mix)
5.sunlitrain
6.only to know you
7.blue submarine (Album Mix)
8.travelling