『ひなぎく 4K レストア版』が3月14日(土)より、東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムなど全国で順次公開される。
同上映は、1960年代のチェコ・ヌーヴェルヴァーグの代表作の1つでもある『ひなぎく』が、制作から60年、日本劇場公開から35年を迎えるのを記念したもの。日本では、1991年に吉祥寺バウスシアターで初めて正式に劇場公開されると、徐々に口コミが広がり、6週間のロングラン上映となった。
同作は、「マリエ1」と「マリエ2」が、人形の真似をしたり、姉妹と偽って男たちをだまして食事をおごらせたり、あらゆるものをちょん切ったりするなど、自由気ままに悪ふざけを楽しむ様子が、色ズレやカラーリング、実験的な効果音や光学処理など、あらゆる映画的な手法を用いて描かれている。

監督であるヴェラ・ヒティロヴァーは、自身初のカラー作品となった同作について、「色を単なる描写ではなく、機能的に使いたいと考えていました。私たちが作ろうとしたのは実存的な映画であり、この映画をとおして国が破壊されていくことに抗議したかった」と語っている。
時が経ってもなお愛されている同作は、映画監督のジャック・リヴェット、マイク・ミルズ、アルノー・デプレシャン、アリ・アスターや、俳優のエル・ファニング、ノエミ・メルランらが影響を受けた作品として挙げている。また今回の『ひなぎく 4K レストア版』上映にあたり、画家のヒグチユウコは「うつくしく愛らしく無垢であるようで、勝手気ままな少女たちの映像美は何度見ても目を奪われる」、映画批評家の宮代大嗣は「『ひなぎく』はエレガントに、毅然とした態度でオーディエンスに呼びかける。何者もあなたの若さを踏みにじることはできない。何者もあなたの喜びを踏みにじることはできない。」とコメントを寄せている。

そんな様々な人を惹きつける『ひなぎく』の世界を垣間見られる、一部本編映像と場面写真がこの度公開された。
マリエたちは、おじさんに食事をおごらせながら、胸ポケットのハンカチをハサミで切るなど、自由奔放に振る舞っている。おじさんはしつこいイタズラに憤慨するが、別れの場面では涙を流す。しかし、おじさんを見送るマリエたちは「もうこれで5人目!面白くないわね」「他の遊びを見つけなくっちゃね」と笑いあっている。この数分の映像だけでも、『ひなぎく』が多くの人を魅了している理由が分かるような気がしてくる。彼女たちの振る舞いは、清々しいくらい自由なのだ。

「彼女たちと遊ぼ。飾ろ。踊ろ。怒られるようなことしよ。あのとき何がそんなに面白かったんだっけ?って、笑ったことだけ覚えてて、何したか全然覚えてなくて、親友みたいな忘れ方で、何度も『ひなぎく』に出会いたい。」というゆっきゅんのコメントのように、今回の上映でまた『ひなぎく』と出会い直す人が多くいるに違いない。
『ひなぎく 4K レストア版』

3/14(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
1966/カラー/チェコスロヴァキア/チェコ語/77分/原題:Sedmikrásky
©Czech audiovisual fund, source: NFA
監督:ヴェラ・ヒティロヴァー 原案:ヴェラ・ヒティロヴァー+パヴェル・ユラーチェク 脚本:ヴェラ・ヒティロヴァー+エステル・クルンバホヴァー 撮影:ヤロスラフ・クチェラ 美術:エステル・クルンバホヴァー+ヤロスラフ・クチェラ 衣装:エステル・クルンバホヴァー 音楽:イジー・シュスト+イジー・シュリトゥル 出演:イトカ・ツェルホヴァー(マリエ1役)/イヴァナ・カルバノヴァー(マリエ2役)/他
<作品紹介>
マリエ1とマリエ2は、人形の真似をし、姉妹と偽り、男たちを騙しては食事をおごらせ、嘘泣きの後、笑いながら逃げ出す。部屋の中で、牛乳風呂を沸かし、紙を燃やし、ソーセージをあぶって食べる。グラビアを切り抜き、ベッドのシーツを切り、ついにはお互いの身体をちょん切り始め、画面全体がコマ切れになる。色ズレや、カラーリング、実験的な効果音や光学処理、唐突な場面展開など、あらゆる映画的な手法が使われ、衣装や小道具などの美術や音楽のセンスも抜群。60 年代チェコ・ヌーヴェルヴァーグの傑作。
配給:チェスキー・ケー
協力:チェコセンター東京、チェコ蔵(CHEKOGURA)、HiWaPlus
公式サイト:https://hinagiku2014.jimdofree.com/
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