日本テレビが2024年11月に放送したバラエティー番組『ANTS~ぜんぶ運べば一攫千金~』が、国際テレビ賞であるローズ・ドール賞で、最優秀コメディーエンターテインメント賞を受賞した。

ローズ・ドール賞は、EBU(欧州放送連合)とイギリスのコンテンツ業界誌C21 Mediaによって主催される、世界のテレビおよびエンターテイメントにおける卓越性と革新性を称える賞。1961年に創設されこのたび64回目を迎えた。
今回はエンターテインメント、ドラマ、ドキュメンタリー、アートなど合計13のカテゴリーに、約30カ国から約600番組がエントリー。15カ国78作品がノミネートされ、その中から約100人の審査員によって最優秀賞が選ばれた。カテゴリーを横断して最も優れた作品に贈られるゴールデンローズ賞を受賞したのはNetflixで配信されたドラマ『アドレセンス』(ドラマ部門も受賞)で、コンペティションリアリティ部門ではノルウェーで制作されヨーロッパでヒットしているバラエティー番組『ザ・ボックス』が受賞した。授賞式は、現地時間12月1日(月)にイギリス・ロンドンで行われた。

『ANTS~ぜんぶ運べば一攫千金~』は「幅広くファミリー層を魅了する独創的なアイディアで、非常に面白おかしい」と評価され、2025年度の受賞作品の中で唯一のアジア作品となった。同アワードの最優秀賞を日本テレビの番組が受賞するのは今回が初めてとなる。
同番組は、アリに扮した15名の挑戦者が協力し巨大なお菓子を家のキッチンセットから庭の巣まで運んで賞金獲得を目指すスタジオゲームショー番組。バラエティーフォーマットとして、イギリスの大手配給会社・フリーマントル社と共に世界へ共同セールスが行われている。同番組は、2025年9月に台湾・台北市で発表されたアジアの注目コンテンツに贈られるContentAsia Awards 2025でもアジアで制作されたオリジナルゲームショー(Best Asian Original Game Show)部門で最優秀の金賞を受賞していた。

「9月のContentAsia Awardsに続き、ヨーロッパでも評価をいただき大変ありがたく思います。これまでも海外とのパートナーシップを多く行ってきましたが、今回このような形になり嬉しく思っております。『Ants』は、対立構造ではなく皆で協力して挑むチームワーク重視の点もご評価いただけたのではと考えております。
『ANTS~ぜんぶ運べば一攫千金~』𠮷川真一朗プロデューサー
これからも日本独自の視点から生まれる面白いバラエティーフォーマットを制作してまいります。」
日本テレビは『ANTS』をはじめとした海外向けのフォーマット開発に一層力を入れるべく、今年 6 月、海外市場を目指したバラエティーフォーマットなどの企画開発に特化したスタジオとして “GYOKURO STUDIO”を開設しました。今後10年間で100作品を開発して世界に展開することを掲げ、社内外のトップクリエイターや制作会社との“共創”を積極的に行っていきます。さらに今年7月には、北米市場に向けたバラエティーフォーマットのセールス強化のための拠点として、Nippon TV LA ビジネスオフィスをアメリカ・ロサンゼルスに開設しました。日本テレビは今後も、「コンテンツの力で、“世界”を変える」という決意で、世界市場への挑戦を加速してまいります。