映画『我々は宇宙人』が2026年に公開されることが決定し、ティザー映像とポスターが解禁された。
「才能が潰されない世の中」を目標に掲げ、2022年に設立された映画レーベル「NOTHING NEW」による、初の長編アニメーション作品となる同作。YOASOBI”優しい彗星”のMVなどを手掛けるアニメーション作家・門脇康平が監督を務め、「NOTHING NEW」が制作を担当する。

同作の主人公は小学三年生の夏に出会い、親友となったつばさと暁太郎。ふたりの間にはやがて小さなすれ違いが生まれ、それぞれの人生は異なる方向へ進むことになるが、30年の月日の中で「懐かしい友情」は思いもよらない場所にふたりを運んでいく。
解禁されたティザー映像では、つばさと暁太郎の日々が柔らかな光と淡い色彩で丁寧に映し出される。 ポスターでは、ランドセルを背負った二人の少年が澄みわたる空を見上げる姿が描かれ、同作のテーマ「幼い頃の思い出」を印象づけている。
今回の情報解禁に寄せて、門脇とプロデューサーの林健太郎によるコメントも公開された。YOASOBIのAyase、株式会社ミュージックレインの代表取締役・屋代陽平、ぴあフィルムフェスティバルディレクター・荒木啓子の3名による応援コメントも到着している。
初めまして、門脇康平と申します。
5年前から地道に作り続けている作品の完成がやっと見えてきたこのタイミングでみなさんにお知らせすることができ、嬉しく思います。
自分には、昔からずっと作りたいと思っていた長編アニメーションの構想がありました。プロデューサーの林と二人、ここから先がどうなるかもわからない状態から気づけば多くの仲間に囲まれて、
原画だけでいえば8割くらい描き終わるところまできています。
完成がみえてきたこのタイミングで、少しでも多くの方にこの作品を知っていただきたく初めてのティザー映像をつくりました。二人の少年の様子は、誰もが持つ“懐かしく、儚い”気持ちを呼び起こします。
監督 門脇康平
この作品を観てくださる方が、自分の人生を肯定できるような作品となることを目指しています。
完成まではまだ少しかかりますが、ぜひ応援していただけたら嬉しいです。
2022年4月、NOTHING NEWを1人で立ち上げた頃に門脇と出会いました。
お互いにアニメ映画制作の経験は無く、場所も金も無い。2人しかいない。
それでもきっと作れるはずだと走り始め、3年半が経ち、
本当に沢山の方々からの協力のおかげでついに完成が見えてきました。
部活動のような小さなチームですが、
これまでに無い新しいアニメーションが出来つつあります。
あの頃が忘れられない全ての人に、見ていただきたいです。また、より良い形で作品を届けるために、クラウドファンディングをはじめました。
プロデューサー 林健太郎
本作では、支援者のみなさまとともに次なる過程を歩みたいと考えています。
若手監督と新鋭スタジオが挑むオリジナル脚本の長編アニメーション。
高いハードルに挑戦するこの現場を、ともに挑み、ともに喜びを分かち合っていただけたら嬉しいです!
【応援コメント】
Ayase(アーティスト)
門脇君との出会いは2020年、僕のボカロ楽曲”よくばり”のMV制作を依頼したタイミングでした。
作品のかっこよさやクオリティはさることながら、MVを制作する際の楽曲やアーティストに対する向き合い方はリスペクトに溢れ、とても情熱的で真っ直ぐでした。
そんな彼の創作への熱意、真面目すぎるほど誠意に満ちたその姿勢に惹かれ、その後YOASOBIの”優しい彗星”という楽曲のMV制作もご依頼しました。
プライベートでもお酒を交わした仲ですが、最近は会えていないのでどんな活動をされているのかと思えば長編アニメーションにチャレンジされていたとは。
彼の作品の一ファンとして完成がとても楽しみです。
そして同時に彼の純粋で直向きな性格ゆえ無理をし過ぎていないかは少し心配です。
5年前、彼が恐竜と宇宙人の絵を落書きしてくれたPCで僕は沢山の楽曲を作ってきました。
あれから3台ほど買い替え、今は純正そのものまっさらなPCを使っています。
sこのアニメーションが完成した暁には、是非新たな落書きをお願いします。屋代陽平(株式会社ミュージックレイン 代表取締役)
2020年5月15日、当時担当していたYOASOBIのスタッフTwitterに届いたDMが、門脇さんとの出会いでした。
その後、TVアニメ『BEASTARS』のエンディングテーマ「優しい彗星」のMVで、作品と仕事に向き合うとんでもない熱量とこだわりに圧倒され、少し不器用だけどとにかく実直な人柄に惹かれました。
約3年がかりのこのプロジェクトに、きっとずっと、恐ろしいほどのエネルギーを注ぎ込み続けてきたことでしょう。だからこそこの場を借りて、僕はさらに発破をかけたいと思います。それが、門脇康平というクリエイターに対する何よりの誠意だからです。心からの応援と、期待を込めて。荒木啓子(ぴあフィルムフェスティバルディレクター)
不思議な映画をみた。ぴあフィルムフェスティバル(PFF)の「PFFアワード2017」に応募された『蠟石』。言葉で説明するのがとても難しいアニメーション、いや、実写? その手法も物語も、あらゆる境界を柔らかに超えながら、気づくと大河ドラマへと展開し、そこに川越愛とおかしみも忘れない、他に類のない29分間。はたちの門脇康平・東京藝大在学中のいい風が通るこの自主映画に魅了された人は尽きない。その彼が、いま、創作への誠意の塊のような「NOTHING NEW」の林健太郎という盟友を得、完成近づく長編タイトルが『我々は宇宙人』・・・おお、どんどん妄想が膨らんで止まらない。『蝋石』の、あの、日常と地続きで語られたあの宇宙が、強力なスタッフや技術を得て、一体どこへ?「宇宙人」って、もう耐えがたく楽しみすぎる!
『我々は宇宙人』

企画・脚本・監督・絵コンテ・編集:門脇康平
共同製作:MIYU PRODUCTION
企画・製作・制作:NOTHING NEW
2026年公開