展覧会『ゴースト 見えないものが見えるとき』が9月20日(土)から12月21日(日)まで、群馬・アーツ前橋にて開催される。
同展は、現代美術を軸とした絵画、彫刻、写真、映像、インスタレーションといったさまざまな表現を、「ゴースト」というキーワードから広げたいくつかの視点で紹介し、見えるもの・見えないものが生み出す魅力を探るもの。亡霊(ゴースト)のように立ち上がるイメージは、過去と未来をつなぐメディアになりうるのではないか、という問いを出発点に「ゴースト」に潜む表現の美を浮かび上がらせる。
先端的な技術を用いる若手作家、山内祥太、平田尚也による新作や、クリスチャン・ボルタンスキー、アピチャッポン・ウィーラセタクン、ヒグチユウコらによる作品、前橋の土地をアーティストが取材し制作した作品などが展示される。
関連企画として、daisydozeによる前橋生まれの詩人・萩原朔太郎をモチーフにしたサウンドイマーシブシアターや、マームとジプシーの『Curtain Call』街なか展示、館長や学芸員によるギャラリートークも実施される。
同展のディレクター・南條史生のコメントは以下のとおり。
「ゴースト」は、過去のものでも空想でもない。
ディレクター 南條史生
それは、私たちの視界の外側で、今この瞬間にも確かに“存在”している、もう一つのノイズである。
「ゴースト」という概念は、現代の混沌とした世界――戦争、分断、テクノロジーの脅威、環境破壊、そして人新世における絶望感――に対し、目に見えないもの、消えたもの、取り残されたもの、あるいは現在に忍び寄る過去の気配や未来の可能性の隠喩として捉えることができる。
この展覧会は、そうした“見えない存在”に目を向け、対話を試み、再び世界の一部として迎え入れることで、私たちの新たな可能性を開く場としたい。
『ゴースト 見えないものが見えるとき』
会期:2025年9月20日(土)~12月21日(日)(開場80日、休館日12日)
会場:アーツ前橋1階ギャラリー+地下ギャラリー
開館時間:午前10時~午後6時(入場は午後5時30分まで)
休館日:水曜日
観覧料
一般:1,000円、学生・65歳以上・団体(10名以上):800円、高校生以下:無料
・1階ギャラリーは観覧無料
・障害者手帳等をお持ちの方と付き添いの方1名は無料
・「群馬県民の日」(10 月 28 日)、「文化の日」(11 月 3 日)は入場無料
・10月11日(土)、12月13日(土)は「多様な学びの日」のため入場無料主催:アーツ前橋
後援:上毛新聞社、群馬テレビ、FM GUNMA、まえばし CITY エフエム、前橋商工会議所
出品作家:国内16組、海外4組による作品約100点(予定)
(五十音順):岩根愛、丹羽良徳、ハラーイル・サルキシアン、尾花賢一+石倉敏明、諸星大二郎、ヒグチユウコ、平田尚也、松井冬子、新平誠洙、丸木位里・俊、竹村京、西太志、クリスチャン・ボルタンスキー、横尾忠則、諏訪敦、アピチャッポン・ウィーラセタクン+チャイ・シリ、トニー・アウスラー、マームとジプシー、山内祥太、daisydoze