漫画家の西島大介が制作するアクションアドベンチャーゲーム『さいばぁぱんく:千葉市美術館』(英語表記 Cyberpunk: CCMA)のアーリーアクセス体験版が6月25日(水)に公開された。
同作は、千葉市美術館の開館30周年を記念して8月2日(土)から開催される企画展『未来/追想 千葉市美術館と現代美術』の普及プログラムの一環として作られたインディーゲーム。プレイヤーは、記憶を失ったオカッパ頭のレトロな少女「さやちゃん」として2025年の「チバシティ」を冒険し、サイバーパンクなチバシティの住人たちと関わりながら、さやちゃんの「失われた記憶」を取り戻すことを目指す。ゲームタイトルは小説『ニューロマンサー(Neuromancer)』で「チバシティ」を描いた作家ウィリアム・ギブソン(William Gibson)らが牽引したSF文学運動「サイバーパンク」に由来し、千葉市美術館が保有する浮世絵や江戸絵画などのコレクションをイメージした平仮名表記となっている。
千葉市美術館では、展覧会の初日から約1ヶ月間、1階多目的室にて同作を含むゲームの試遊コーナーが設置される予定。展示に先駆けて公開された体験版では、制作中のゲームを約1/3までプレイすることができる。ゲーム内では「ちばみなと」「千葉都市モノレール」「ふくろう交番」など実際の千葉市の風景が再現されており、プレイヤーは現実とリンクしたサイバーパンク都市空間を体験可能。なお、使用するブラウザによって操作方法が異なる場合があり、スマートフォンでアクセスするとコントローラーが表示される。



同作は、西島大介の個人レーベル「島島」にて、ゲームボーイ調のゲームを再現できるフリーウェア「GB Studio」を使用して制作された。キャラクターデザイン、音楽、脚本、プログラムなどの全てを西島が1人で担当している。体験版に使用された音楽はBandcampで『CCMA EP』として先行配信が開始しており、ゲーム完成時には完全版のサウンドトラックが各種サブスクリプションで配信される予定。Spotifyでは、西島がゲーム開発中に聴き込んだサイバーパンクな音楽を紹介するプレイリスト「さいばぁぱんく:千葉市美術館Playlist」が公開されている。
また、体験版の公開と同日に発売されるSF専門誌『S-Fマガジン』8月号の「特集:ウィリアム・ギブスン」では、西島による同作と同名の描き下ろし漫画『さいばぁぱんく千葉市美術館』が掲載されている。漫画では、同作のコンセプトと、サイバーパンクへの敬意が語られている。


『さいばぁぱんく:千葉市美術館』(Cyberpunk: CCMA)

ジャンル SFアクションアドベンチャー
プレイ人数 ひとり
プレイ時間 8分(体験版)
開発ツール GB Studio
DJまほうつかい『CCMA EP』

M1 CCMA2025
M2 Jack In
M3 Cyber City Never Sleeps
M4 Mirror Glass
M5 Voigt-Kampff Testing
https://simasima.bandcamp.com/album/ccma-ep