第62回ギャラクシー賞の入賞作品が発表された。
NPO法人の放送批評懇談会が日本の放送文化の質的な向上を願い、優秀番組 / 個人 / 団体を顕彰するために1963年に創設されたギャラクシー賞。正会員から選ばれた選奨事業委員会が審査を担当し、テレビ / ラジオ / CM / 報道活動の4部門制で授賞番組などを選出する。第62回では2024年4月から2025年3月までが審査対象期間となった。
第62回のテレビ部門では、上期175本、下期191本の応募に月間賞48本を加えた414作品が審査対象となり、14本が入賞作品に選出された。ドラマからはNHK連続テレビ小説『虎に翼』、NHKプレミアムドラマの『舟を編む~私、辞書つくります~』と『団地のふたり』、フジテレビ『新宿野戦病院』が選出。バラエティではテレビ朝日の『テレビ千鳥「テストで100点取りたいんじゃ!!」』と、テレビ東京の『テレ東の人気企画を世界のテレビ局がやってみた!テレ東スマッシュヒッツ』が入賞となった。音楽番組からは、『題名のない音楽会』で2月に放送された「山田和樹が育む未来オーケストラ」が入賞した。
ドキュメンタリー作品からも多くが選出。5月中旬から劇場で順次公開も決定している『能登デモクラシー』(石川テレビ放送)、福井市内で発生した事故の検証を起点として法の運用の現状に迫る『罪の壁 危険運転致死傷罪の23年』(福井テレビジョン放送)、福岡県・大任町に220億円の予算で建設されたごみ処理施設をめぐる『情報は誰のもの?~ごみ処理施設と情報公開~』(RKB毎日放送)、1926年に三重県・木本町(現・熊野市)で起きた朝鮮人虐殺事件をめぐる『メ~テレドキュメント「掌で空は隠せない~木本事件の99年後~」』(名古屋テレビ放送)が入賞となった。
2025年に終戦80年を迎える第二次世界大戦を題材とした作品では、『NHKスペシャル「“一億特攻”への道~隊員4000人 生と死の記録~」』(NHK / NHKエンタープライズ)と『ノー・モア・ヒバクシャ ~NEVER AGAIN NAGASAKI~』(長崎文化放送)が選出。また、ドキュメンタリードラマとしては『1995~地下鉄サリン事件30年 救命現場の声~』(フジテレビジョン)も入賞となった。
このほかに、テレビ部門特別賞として、2025年3月に放送終了したNHK『バリバラ』、個人賞として『アンメット ある脳外科医の日記』、TBS日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』に出演の杉咲花の受賞が発表された。
各部門の大賞 / 優秀賞 / 選奨は、6月2日(月)に開催の贈賞式で決定 / 発表される。贈賞式は放送批評懇談会YouTube公式チャンネルでライブ配信を実施する。
第62回ギャラクシー賞入賞作品
志賀信夫賞
・中村耕治
フロンティア賞
・radiko
テレビ部門
・プレミアムドラマ「舟を編む~私、辞書つくります~」
(日本放送協会 日テレ アックスオン)
・能登デモクラシー
(石川テレビ放送)
・罪の壁 危険運転致死傷罪の23年
(福井テレビジョン放送)
・NHKスペシャル「“一億特攻”への道~隊員4000人 生と死の記録~」
(日本放送協会 NHKエンタープライズ)
・テレビ千鳥「テストで100点取りたいんじゃ!!」
(テレビ朝日)
・新宿野戦病院
(フジテレビジョン)
・連続テレビ小説「虎に翼」
(日本放送協会)
・プレミアムドラマ「団地のふたり」
(日本放送協会 テレパック)
・テレ東の人気企画を世界のテレビ局がやってみた!テレ東スマッシュヒッツ
(テレビ東京)
・情報は誰のもの?~ごみ処理施設と情報公開~
(RKB毎日放送)
・メ~テレドキュメント「掌で空は隠せない~木本事件の99年後~」
(名古屋テレビ放送)
・題名のない音楽会
(テレビ朝日)
・1995~地下鉄サリン事件30年 救命現場の声~
(フジテレビジョン)
・ノー・モア・ヒバクシャ ~NEVER AGAIN NAGASAKI~
(長崎文化放送)
特別賞
・バリバラ
(日本放送協会)
個人賞
・杉咲 花
(「アンメット ある脳外科医の日記」(関西テレビ)、日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」(TBSテレビ)の演技)
ラジオ部門
・ラジオドラマ「うっちゃり横綱道 前田山英五郎」
(南海放送)
・CBCラジオ特集「20年目」
(CBCラジオ)
・KNB報道スペシャル「ふるさとの亀裂~地震と過疎と原発と~」
(北日本放送)
・文化放送報道スペシャル「全生園の柊」
(文化放送)
・MANDAN
(九州朝日放送)
・ウポポイ音楽祭2024 presented by ウポポイラジオ
(エフエム北海道)
・ABCラジオぼうさい部スペシャル あの日に学ぶ未来への備え
(朝日放送ラジオ)
・ニッポン放送開局70周年記念ラジオドラマ「マミーロード」
(ニッポン放送)
DJパーソナリティ賞
・大窪シゲキ
(「大窪シゲキの9ジラジ」(広島エフエム放送)パーソナリティとして)
CM部門
<テレビCM>
・大塚製薬 カロリーメイト「それぞれの音色」
(大塚製薬 博報堂 catch ENOAD AOI Pro.)
・花王 メリット シリーズ「家族と愛とメリット」
(花王 電通 電通クリエイティブピクチャーズ)
・キリンビール KIRIN 一番搾り 糖質ゼロ シリーズ「いい時代篇」「誰が決めたの?篇」
(キリンビール 電通 太陽企画)
・小学館 例解国語辞典「例解学習国語辞典 2024 TVCM」
(小学館 電通 AOI Pro.)
<ラジオCM>
・大日本除虫菊 シンカトリ 金鳥文庫 わたしは猫シリーズ「1」「2」「3」「4」「5」「6」「7」「8」
(大日本除虫菊 電通(Creative KANSAI) ヒッツコーポレーション)
・中央軒 企業「私たちは考えました篇」
(中央軒 朝日放送ラジオ ビッグフェイス)
<ウェブCM>
・海上保安庁 シリーズ「海上保安官物語」
(海上保安庁 読売広告社 読広クリエイティブスタジオ)
・キングジム テプラ シリーズ「#おねがいテプラ」
(キングジム 電通 二番工房)
・KDDI UQ親子応援割 シリーズ「#親子のスマホンネ」
(KDDI 電通 AOI Pro.)
・セブン銀行 企業 シリーズ 連続ミニチュアドラマCM「第0会議室」
(セブン銀行 電通 ソーダコミュニケーションズ)
・日産自動車 日産90周年記念ムービー「NISSAN LOVE STORY」
(日産自動車 TBWA HAKUHODO TYO)
・三井住友銀行 Olive シリーズ「通帳の人①」「通帳の人②」「通帳の人 手続きって、“つながり”やねん。」「通帳の人 俺もまとめてんねん。」「通帳の人 そのポイントをくれんのは、誰や?」
(三井住友銀行 電通 TUGBOAT 東北新社)
・ユニクロ ユニクロ年末祭・新年祭 シリーズ 年末年始いるいる劇場byシソンヌ▼「年末年始いるいる劇場 ティザー」▼年末いるいる劇場byシソンヌ「地元の服装、油断しがち。」「服も年末の挨拶も重ねがち。」「地元の飲み会、座敷がち。」「大掃除、思い出に邪魔されがち。」「方言と標準語、ハイブリッドがち。」▼新年いるいる劇場byシソンヌ 「初夢、忘れがち。」「ウエストゆるめがち。」「新年、はりきりがち。」
(ユニクロ 電通 太陽企画)
報道活動部門
・自閉症の画家・石村嘉成さんの継続取材と映画「青いライオン」を核とする一連の報道活動
(RSK山陽放送)
・刑事司法の壁に挑んだ一連の検証報道
(関西テレビ放送)
・阪神・淡路大震災30年 関西民放NHK連携プロジェクト「守りたい、だから 伝える」
(関西民放NHK連携プロジェクト)
・旧優生保護法 強制不妊手術をめぐる一連の報道
(東日本放送)
・知床沖観光船沈没事故 2年5カ月に及ぶ独自の検証報道
(北海道テレビ放送)
・よんチャンTV コドモマモル~性と向き合う~キャンペーン
(毎日放送)