山形『岩壁音楽祭』が3年ぶり＆ラスト開催を発表、50mの絶壁に囲まれた音楽フェス

『岩壁音楽祭 THE FINAL』が山形・高畠町の瓜割石庭公園で9月20日（土）と21（日）に開催される。

2019年にスタートした『岩壁音楽祭』は、古来より命がけで切り拓かれた岩壁と音楽シーンの先端を開拓し続けるアーティスト達を掛け合わせ、音楽のさらなる可能性を提示する野外フェス。ステージとなる「石切場」と呼ばれる採石場は、高さ50メートル以上の絶壁に囲まれ、訪れた者たちの視界を圧倒する空間となっている。

「オープンソースなフェス」を掲げる同フェスは、これまでの開催回のブッキングや設営、収支状況、さらにはコロナ禍の開催延期発表にいたるプロセスまで、フェス運営経験ゼロのスタッフが積み上げた知見を主催者のnoteにて公開。2022年に開催された前回では、国内からD.A.N.（DJ set）やkZm、さらさなどが出演したほか、韓国のOmega Sapienやフィリピンのena moriが出演したことでも話題を呼んだ。

今回で最後の開催となる同フェスは、例年の1日開催から初の2days開催へと規模を拡大し、最後の知見を集めてマニュアルを完成させ、プロジェクトを解散する。出演者は追って発表される。

チケットはオンライン販売せず、東京、京都、山形、岩手、宮城、愛知のそれぞれの店舗、もしくは、『岩壁音楽祭』が偶数月の第4日曜日に東京・渋谷のKOARAで主催しているイベント『PIXEL』で購入可能。

■ステートメント（岩壁音楽祭より）
岩壁音楽祭は、2025年9月の開催をもって最終回となります。このフェスは「フェスの作り方をオープンソース化すること」を目的としてスタートしました。

初開催の2019年は、開催方法から具体的な収支までをnoteで公開。コロナ禍による延期・中止も、その判断のプロセスを発信。2回目の開催となった2022年は、来場者全員にパンフレット代わりに運営マニュアルを配付しました。

あえて大きな協賛や公的な補助金に頼らず、再現性のあるノウハウを集めるため、インディペンデントな運営にこだわり続けてきました。

そして2025年、まだ実施したことのない2Days開催を行い、最後の知見を集めることで、HowToマニュアルを完成させ、プロジェクトとして解散します。

今年のチケットはすべて、店舗販売と手売りにしました。オンラインでの販売はありません。

ソーシャルメディアに流れてくるラインナップ、アルゴリズムや他人の意見に左右されるよりも、最終回だからこそ、フェスに行くという体験そのものにフォーカスしたい。チケットが買えるのは各地のレコードショップ、ピザ屋、コーヒースタンドなど。お店やそこにいる人たちに、それぞれ文化がある場所です。

チケットを手に入れるところからフェスは始まっています。全員が手売りで集まったフェスのフロアの熱量が、この時代には必要だと信じています。

それでは9月、そびえる岩壁のもとで皆さんに会えるのを楽しみにしています。

『岩壁音楽祭 THE FINAL』